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マンホール、拓ってみました
那覇市のマンホール!これに最初に恋をしてから何年たつのでしょう?
あんなキュートなお魚さんたちが、輪になって楽しそうにしているマンホールなんて!那覇市ってなんてステキなの!!
こんなことを思うマンホール好きは他にいないだろうと思っていたのですが、やはりいるところにはいるもので。
DEEokinawaスタート当初からのコンテンツ沖縄デザインマンホールも、地味に、しかし確実にその数を増やしていっております。
(あそこのマンホールがまだ載ってないよ!というのがありましたら是非ご一報を。)
那覇市雨水のマンホールはかわいい。
で、ただただ喜んでいればよかったのですが…
マンホールの写真をみるたびに、ふつふつと沸いてきた欲求。
それはなんとかこのマンホールを手元に置くことはできないだろうか?ということ。
現実的じゃないのはわかったうえでの、でもなおかつなんとかしたいよなあ~。
空を見上げて考えていたら、ふと思いついたのが魚拓でございます。
魚拓は可能か?
「マンホール拓をやりたいんだけど」とDEEokinawaメンバーに、まずは相談してみました。
予想はしてましたが、ノリの良いメンバーなため、「面白いんじゃなーい」「やろうやろう!」という話しになったのでありますが、
「で、どこでやる? やるのは夜中か?」 「墨塗ってから洗い流すか?」とか、
「おまわりさんに見つかったらチャーヒンギーで」などと、なんだか軽犯罪すれすれっぽい感じになってきたので、ひとまず“夜中”とか“墨”とかいうキーワードは保留に。
このまま頓挫してしまうのかと、いささか引き気味ではありましたが…
昭和の探偵小説、もしくは2時間ドラマ
みなさんは昭和の探偵小説、もしくは2時間ドラマで、電話の横に置かれた白いメモ帳を、鉛筆でスリスリする風景をみたことはありませんか?
そうです! 上の紙に書かれていた文字の筆圧を利用して、何が書かれていたか調べる方法です!
もう、お気づきでしょう。マンホール拓を墨を使わずに採る方法。
このスリスリを利用するのです。
スリスリした人も多いはず!
実はこの方法と良く似たものに拓本というものがあります。こちらは石碑などに書かれている文字を採取する本格的方法です。専門の道具も販売されています。興味のある人はググッってみてね。
さて、私たちは、とにかくマンホールの上に紙をおいて、上からスリスリする方法でマンホール拓に挑戦することにしました。
トランジットモールでしょう。やっぱり。
“夜中”に怪しい行動をするのは、やはりはばかられるので、正々堂々と?できる場所ということで、国際通り日曜日の歩行者天国、トランジットモールにターゲットを絞りました。
7月某日、梅雨明けをまっての決行の日でございます!
- トランジットモール。いわゆる歩行者天国。
- 日曜日の12時から18時まで。
この日は快晴。お昼は避け、日の傾く午後4時から行うことにしました。
今回は一人じゃちょっと拓を取るのがきびしいので、編集部のmycoさんとそのお友達1名との3名体制です。チームマンホール拓です。
やはり暑い日のトランジットモールは人もまばら。
夕方なので、ビルの日陰になって直射日光が当たらない。ナイスな採取環境です。
今回用意したものはこちら。
百均で買ったクレヨン2種(どっちが良いかわからなかったから)、模造紙、ホームセンターで買った日よけの帽子(なんと595円!)。これらを持っていざ出発です!
雨水? 汚水?
まずは例のお魚マンホールを探してウロウロ。実はこのデザインのマンホール、2種類あります。それは雨水用と汚水用。できれば両方拓りたいと思って車道をさがしてみたのですが、案外みつからないのです。
やったー! 雨水と汚水が並んでるーー! と絶好の場所を見つけたのですが、そこはなんと三越前。やはり人通りの多いところはご迷惑になるので避けなければ…。
そしてやっとのことで見つけた汚水マンホール。第一の現場はここで決まりです。
さて、ではマンホールの上に模造紙を置いて…ん? 足りない。
用意してきた模造紙だと1枚でカバーしきれない大きさ。
二枚使いで対応します。いざいざ、すりすり開始!
ジャーン! マンホール拓第一号できあがり!
大きいとなかなか大変ですが、思ったように模様が浮き出てきます。
二人がかりだと、わりと早くできあがりました。
問題は風。この日は風が強く、おいた模造紙がめくれあがって困りました。文鎮をもってこなかったことを反省。
さて、念願のお魚マンホールを取ったあとは、気になるものを取っていこうと決定。
路上観察
牧志から松尾にむかってウロウロ。
さっそく気になるものが!
うーん。これは何?
なんだか物々しいマンホールです。取っ手が三ヶ所もあります。よほど重いのでしょうか。そして沖縄県のマーク。管轄は沖縄県のようです。しかし、それ以外の手がかりが一切ありません。
どこへ繋がっているのでしょう?
ひょっとしていけないものを発見してしまったのでしょうか? やばそうなので、これの拓を取るのは遠慮しておきました。
車道を歩いてみて気づいたのが、マンホールが少ないこと。始める前は、車道にはやたらとマンホールがあると思っていたのですが、国際通りのような歩道が整備されているところは、歩道のマンホールが多いようです。そしてそれは歩道の敷石に合わせ、目立たないようになっていたりして、なかなか拓りたいものに出会えません。
すると、国際通りならでは!というものを見つけました。
クレヨンにもいろいろある
歩道に埋め込まれたシーサー発見。
これは是非、拓らなければ!いざスリスリ開始。
どんな色で拓るかっていうのを考えるのも楽しい。今回は赤、シーサーといったら赤でしょう。
ここで問題発生! 二つあるクレヨンのうち、油分の多いクレヨンでスリスリし始めたんですが、日光で熱くなっている石に油分の多いクレヨンはすぐに溶けて、うまく模様が浮き上がりません。やはりスリスリする素材にも適材があるようです。
さて、だんだん楽しくなってきたスリスリ作業。
次なるターゲットは?
マンホール拓というけれど
路上にある色々なフタは、水関係ばかりではありませんでした。
素敵なものを素敵な有名ブランドショップの前で発見!
沖縄ガスのマンホールは、なんと色つき。ドット柄もオシャレです。星のマークも愛らしいなあ。
さっそくスリスリ開始。これは緑色ね!
完成!
ふと見ると、近くにこれまたナイスなマンホール発見。
これは那覇市の消火栓!
スリスリ作業中に火事が起きたら、すみやかに退去することを肝に銘じて早速作業に!
消火栓はいざというときに使えないと大変です。だから「駐車禁止」って書いてあります。
でもなあー、普段全然気にも留めていませんでした。
なにげに荷物置いたり、自転車置いたりしてたかも…と深く反省。
こちらが完成図。
さて、ここまできて、模造紙が残り1枚になりました。
最後の一枚はなにを拓るか?
そうだ! たしか国際通りの入り口に「国際通り」というプレートがあったはず!
ということで久茂地方面にむけていざ!
最後の1枚はあれできまり
チームマンホール拓でぶらぶらとトランジットモールの国際通りを歩いていったのですが、こういうときに限って、なにやら拓りたいものに遭遇するのはなにかの法則なのでしょうか。
なにこれ、めっちゃかわいい! やたらちっちゃい汚水マンホール!
もちろんフタを開けても大人は入れません。子供用マンホールなのでしょうか???
こちらは道路の何かなはず。こんもり丸いオシャレな感じ。ピカピカだし。
国際通りは県道39号線だったのですねー。距離標0.7って書いてあるので、どこかに始まりがあるはずですが、今日の目的はそちらではないので後ろ髪をひかれつつも先を急ぎます。
国際通りが二つ
さて、国際通りの久茂地側入り口に到着。
ご存知、入り口に置かれているシーサーの台座にそのプレートはありました。
ところがムムム?!
シーサーの台座に書かれている文字がちがーう!
向かって右の口を開けているシーサーには「国際通り」の文字が、
左の口を閉じているシーサーには「こくさいとおり」の文字が刻まれているではありませんか。
うーん。どちらを拓るのがいいのか?
しばし悩んだ末、縁起が良いという理由で宝くじ売り場前の「こくさいとおり」を拓ることに。
今回初めての地面じゃないマンホール拓です。(マンホールからだいぶ離れてますけど)
こちらが完成図! ピンクで決めてみました。
このあたりになると手馴れたもんで、またたくまに美しく拓れました。
みなさまいかがでしたでしょうか? なかなか面白いマンホール拓。
路上で行うのは普通危険なのでお勧めできませんが、身近にあるものを拓ってみるのも楽しいと思いますよー。
持ち帰れないものを持ち帰るスリスリ拓。いやあ、満足満足!
長々と長文にお付き合いくださった皆様、お疲れ様でしたーー!!!
※スリスリ拓、路上でやると結構注目を集めます。目立ちたくない方はご注意ください。
「何しとるばー?」