- DEEokinawaトップ
- 特集
- そうだ、ヤンバルクイナに会いに行こう
そうだ、ヤンバルクイナに会いに行こう
沖縄の宝、ヤンバルクイナ。沖縄本島北部の山地、ヤンバルの森にのみ生息する貴重な鳥です。
赤いくちばしと脚にモノトーンのしましま模様のからだ、というなんともかわいらしい姿。
Wikipedia:ヤンバルクイナ より(WJMcBride © 2009)
う〜ん、かわいい。
あれ?そういえばまだ本物のヤンバルクイナを見たことがない!(剥製とかはある)
気づいてしまったからには見に行かねばなりません。ええ、行きましょうともヤンバルへ。
まずはヤンバルクイナの生態についてお勉強
ヤンバルクイナは1982年に国指定の天然記念物、1993年に種の保存法施行に伴い国内希少野生動植物種に指定されています。
残念なことに、近年マングースやノネコによる捕食、ロードキルによってその数は激減しており絶滅の危機に瀕していると言われています。
*ロードキルとは?
ロードキルとは、車両にひかれて死ぬ轢死(れきし)、ぶつかって死ぬ衝突死、道路わきの排水溝内へ落ち込み溺れて死ぬ溺死、乾燥して死んでしまう乾涸死(かんこし)などの、道路による影響で野生動物が死亡することをいいます。
やんばるでは、ヤンバルクイナ、ケナガネズミ、リュウキュウヤマガメ、イボイモリ、シリケンイモリなど様々な動物がロードキルにあっています。
(希少種関係 やんばる野生生物保護センター ウフギー自然館 ウェブサイト より)
ヤンバルクイナでGoogle画像検索してみると、なんとも痛ましい写真の多いこと・・・。
ヤンバルクイナの繁殖期はまさに今の時期、5~7月頃。
この子育ての時期は特に、道路上へエサを探しに来た親鳥やヒナが輪禍に遭う事故が多発しているようです。
活動時間帯はおもに早朝と夕方。この時間帯にも道路上へ飛び出すことが特に多くなるので要注意です。
早朝のヤンバルへGO!
さて、当日。朝3時起き(!)で自宅を出発し一路ヤンバルへ。
許田インターを降りて国道58号線をひたすら北上。
ヤンバルの森を横断する県道2号線との分岐点へ到着する頃には空が白み始めていました。
眠い。でもそれ以上にワクワク。クイナのためならエーンヤコーラ!
山深い県道2号線。このあたりから車はのろのろ運転で!
- におう、におうぞ。
- そろそろ出てくるか。
車をゆっくり走らせながら脇の茂みに目を凝らすもなかなか見つからないヤンバルクイナ。
このあたりにひょっこりいそうな気配なんだけどなぁ。
「あっ...!」と思ったらカラスだったりして。ヤンバルの森にはカラスもけっこう多いです。
道路沿いのあちらこちらにヤンバルクイナへの注意を促す看板が立っていました。
「おーい、クイナやーい。」
なんだか最近鳥を追いかけてばっかりな気がしますね。
出会いは突然に
ポイントを移動するためまたしばらくゆっくり車を走らせていると、目の端に写ったのは藪に逃げこむおしり。
「いいい今のヤンバルクイナ!?」
車を降りてエンジンを切りしばらくじっとしていると・・・
ひょこ。
シュタタタタタタタ...
出たーーーーーー!!!
ものすごく堂々と道路を横断していました。
時刻は朝の6時前。
時間帯がいいのか場所がいいのか、このあと続々とヤンバルクイナを目撃することに成功!
ただものすごく用心深く、見つけたと思ったらすぐササッと茂みに隠れてしまうので、なかなかその姿を写真におさめることができませんでした。
動画におさめることには成功!けっこう間近ではっきりと写っています。
ヤンバルクイナがこんな間近で見られるなんて!
その後も茂みに隠れていくおしりや道路脇でえさを探す姿をたくさん目撃することができました。
全部で15匹ぐらいは見たかも。
こんなにたくさん見られるとは思っていなかったので感動です。
- 側溝には落ちた動物たちが這い上がれるよう片側に緩やかな傾斜が。
- 先日の台風で枯れ葉が詰まってますが、ちいさな階段が設置されています。
安田集落のヤンバルクイナ保護センター
安田集落にある、ヤンバルクイナ救命救急センターと保護されたヤンバルクイナのリハビリ用野外飼育施設。
NPO法人 どうぶつたちの病院 が運営しています。
- あれ、閉まってる?と思ったら
- 現在、施設老朽化のため休止中だそう
なんとも静かでのどかな、安田集落の朝の風景。
昔は集落のすぐ近くでもヤンバルクイナが見られたのかもしれませんね。
親分に面会
ヤンバルクイナ、ということは最後にあの親分に会わなければ。ということで辺土岬方面へ。
- どん!
- どどん!
どどどどーん!
巨大なヤンバルクイナの親分でした。(その正体は展望台。)
初めて間近で見たのですが、脚や羽根の感じなどけっこうリアルに作りこまれていますね。
さいごに
ヤンバルクイナは警戒心が強く、人の気配がするとすぐに藪の中に隠れてしまいますが、油断して道路に飛び出してくることもあります。
そし、もしケガをしたり死んでいるヤンバルクイナを見つけたら、すぐに下記へ連絡しましょう。
やんばる野生生物保護センター 0980-50-1025 または 090-6862-9170
ヤンバルの森を走るときは必ずゆっくり運転で!
ヤンバルクイナとDEEokinawaからのお願いです。