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アヒル取り競争に参加してきた
沖縄に夏の到来を告げる風物詩、ハーリー。
県内各地の海人たちが一年間の豊漁と航海安全を祈願して爬龍船競漕を行う伝統行事です。
今年はユッカヌヒーが日曜日と重なったこともあり、県内各地のハーリー大会は大勢の人出で賑わいました。
特に海人のまち糸満で開催される糸満ハーレー(一般的には"ハーリー"ですが糸満に限っては"ハーレー"と呼ばれます)は、毎年県内外から大勢の見物客が訪れる大人気イベント。
昔の集落「西村」「仲村」「新島」の3つのムラに分かれて行われる対抗戦や、途中で一度わざと転覆させそこからまた乗り込んで競うクンヌカセー(転覆レース)、地元企業チーム対抗の職域レース、父方の血縁一族がチームとなって競われる門中レース、と他の地域には無いユニークな競技が目白押しなのです。
そして忘れちゃならないのが一般自由参加のアノ競技。
そう、アヒル取り競争。
沖縄に住んでいるからには一度は参加しておかなければと思っていたこの競技。
移住7年めにしてとうとうそのときがやってまいりました。
まずは糸満ハーレーの様子を
沖縄では昔から『ハーリー鉦が鳴ると梅雨が明ける』と言われていますが、この日も真夏のような晴天。
お昼過ぎにハーレー会場である糸満漁港に到着すると、岸壁はみっしり人で埋め尽くされていました。
職域レースの真っ最中。
こちらは練習中の伝統ハーレー「中村」チーム。
中学生ハーレーの優勝チーム。みんなとても晴れやかで精悍な表情。
ここから将来の海人がうまれるのでしょうか。
ターゲットはダンボールの中
と、会場内をうろうろしていると、本部席前の浮き島に空気穴が開られたダンボールが数個。
今回のターゲットはきっとあの中に潜んでいるに違いない。
- 表彰式のうしろに見えるダンボール...
- いる。確実にいる。
アヒル取り競争には、アヒルと共にすいかも投げ入れられます。
浮かれた色のうきわは救助用。
アヒル取り競争の時間が近づいてくるにつれ、「次のプログラム、アヒル取り競争に一般参加されるみなさんは、入念に準備運動を行ってください。」という場内アナウンスが何度も流れるようになります。
ドキドキドキドキ。
号砲が鳴る直前、ダンボール内で待機中のアヒルがたまごを産んだらしく、慌てふためくスタッフのおじさん。
とりあえず海水で洗ってポケットにしまってました。その後どうなったのか気になるところです。
いよいよ!
アヒルをのせた船が動き出したかと思うと、パーン!と青空に号砲が響き渡り、アヒル取り競争がスタートしました!
待ってました!とばかりに岸壁から勢い良く飛び込む地元の少年たち。
- これには場内の観客たちも大盛り上がり!
- 次々と飛び込んでいく少年たち。
今回アヒル取り競争の経験者から、「アヒルには泳いでも到底追いつけない。そのうち他の人に追い詰められたアヒルが漁港の隅っこに移動してくるから、足元に来るのを待ってから狙いすまして飛び込め!」とアドバイスをもらっていた私。
その作戦どおりしばらく様子を見ていたのですが、今年の参加者は猛者が多かったのか、船から放たれるそばから次々と捕獲されていくあひる。
「こ、このままでは参加する前に全部捕獲されてしまう...!」と、いてもたってもいられずとりあえず飛び込みました。
- 「待って!私も行く!!」
- 「ヒー!!!(けっこう高い!)」
「デヤッ!!!」
これ、水面までけっこう高さがあって正直チョッピリ怖かった...。
しかし女は度胸。ここで怯んじゃDEEの名がすたるってもんです。
- 「アヒル!」
- 「アーヒーールーーー!!!」
ある程度は泳げるとはいえ、いつものシュノーケルと違いフィンもマスクも無い丸腰の状態で泳ぐのは想像以上に体力を消耗します。しかも水が濁っててなんかくさい。
やはり溺れた人も何名かいたようで、機敏な動きで救命具を差し出すジェットスキーレスキューのおねえさん。かっこいい!
「私のアヒルはいずこ!?」
「こ、この際スイカでもいいから!」
果たして戦果は
今回のアヒル取り競争は賞品として、あひる50羽・スイカ50個・後でタマンなどと引換できる賞品名が書かれたスーパーボールが各50個用意されたそうです。
- 「き、岸が遠い・・・」
- 「ゼイハアゼイハア・・・」
そして帰還。日頃の運動不足がたたって体力の消耗著しく、なんとか船まで近づいたもののアヒルを追うこともままならず、岸まで泳いで帰るのが精一杯でした。
結果。羽、3枚。
いや、手ぶらで帰るのもアレだと思いまして・・・。必死でかきあつめたのですよ。
アヒルを捕まえて読者プレゼントにしようと思っていたのにごめんなさい。
海の中で間近で見たアヒルはかなりデカかったです。そしてめちゃめちゃ凶暴です。
沖縄のアヒルってなんか顔も怖いしさ・・・。
- 勝者その1。なんですかその割れた腹筋。
- 勝者その2。なんですかその腕の太さ。
やはりアヒルを獲得するためにはそれ相応の日頃からの鍛錬が必要なようです。
勉強不足でした。ウガンブスクでした。
そして岸に上がってからぼんやり気になったことといえば、競技に参加していたのは地元らしき小・中学生ぐらいの男子と筋肉隆々体育会系の男性ばかりだったということ。
ええと、女性も参加してよかったんですヨ・・・ネ?
「・・・ネ?」
ともあれ、悔しいので来年もまたリベンジしたいと思います。
待っておれ!アヒル!