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お土産の「さとうきび」でどれだけ黒糖が作れるのか
※今回は黒糖の作り方ではなく、お土産で売られているさとうきびからは、どれだけ黒糖が作れるのかという検証です。とても地味な画です。
沖縄は冬の時期(1月〜3月)さとうきびの収穫が行われる。
さとうきびを荷台に積んだダンプカーを見かけることが多くなるのも冬だ。
製造方法によって、含蜜糖と分蜜糖にわけられる。
黒糖は含蜜糖。さとうきびを絞った汁を煮詰めて糖蜜分を固めたもの。
分蜜糖は、グラニュー糖など。これは糖蜜を振り分けて結晶を取り出した物。
沖縄の冬場によく見る風景。
ちなみに黒糖工場は沖縄本島以外の7島にある。ここでは詳しい説明は割愛させていただきます。
詳しく知りたい方は「沖縄黒砂糖協同組合」のサイトを参考にして下さいね。
1. 刈り取り
まずはさとうきびを入手しなくては。
向かったのは沖縄の空の玄関、那覇空港。
沖縄へ訪れていた人が内地へ戻るとき、おみやげが買える最後の場所であろう。
いろいろなお土産店があるのだが、さとうきびが売っている店は少ない。
季節物であるため、夏場は買えないかもしれない。
沖縄のサトウキビ。315円。指ハブも315円。
発見できたのは、わずか2店舗。
さとうきびを食べたことがない人が、お土産でもらったらうれしいと思うのだけど、意外と売れていない。
真空パックされているが、賞味期限は4月末。意外と短いのだ。
無事刈り取りという名の購入完了。
2. 圧搾・搾汁
早速買ってきたさとうきびを圧搾し搾汁するのだけど、一般家庭に圧搾機なんてあるわけない。
車で踏んでみるとか、万力で締め上げるとかいろいろ考えたけど、細かくして手で絞るという無難な方法で臨むことにした。
なんだか包丁で割るのがこわいので、それっぽい道具を購入。
100円ショップで買った鎌。
※以下、地味な画(作業)が続きます。
この時点ですでに部屋が青臭い。ものすごく青臭い。
割る。
繊維にそって割ると簡単に割れる。
意外と多い。しかし青臭い。
このためだけに買ってきたフードプロセッサー。980円。安っ!
グィーン!ガガガガガガガガガ...!
いきなり回転刃のプラスチックが割れて、空転しまくるハプニングがあったけど、なんとか全部細かくできた。
果たして980円の元は取ったのだろうか。
いい感じに細かく。
さっきまで青臭かったのが、甘い香りに。
結構な量に。
細かくしたさとうきびを布巾に入れて絞る。
圧搾機がないので手で絞る。
約50cc採れた。
絞った汁は茶色。
絞り切ったさとうきびはバガスという。
このバガス、肥料や燃料、紙などの加工品に使われている。
3. 釜炊き・攪拌
絞ったさとうきびの汁を煮詰めていく。
いわゆる黒蜜。
固まってきた!
なんだろう。この作業DEEの記事でやったことある。
私が黒糖を使った企画。お菓子の家を作ってみたで。
あの時と一緒だ。
飴っぽいのと黒糖っぽいのが出来上がった。
どうやら攪拌が不十分だったみたいだ。
シャリシャリしていない。
攪拌するときに空気を含ませないといけなかったのだ。
4. 完成・まとめ
完成したのはこちら。
比較のためにエネループ単三型を置いています。
50ccのさとうきび汁からできた黒糖は約10グラム。
我が家にはキッチンスケールがないので重さは計れません。
たぶん10グラムくらいかなぁと。大さじ約一杯くらい。
味は黒糖だけど食感がキャラメル。何か新しい食べ物が出来上がってしまった。
これはこれでアリな気がするけど。
手作りの黒糖美味しい。やさしい甘さです。
当たり前のように食べている砂糖。
その昔、砂糖は貴重品だったと聞きますが、大変さが少しだけわかった気がします。
観光で沖縄を訪れたら、さとうきびを買って帰り、黒糖を作ってみてはいかがでしょうか。
結構楽しいですよ。(青臭いけど)
お子さんの夏休みの宿題の実験にもおすすめです。
その他、DEEokinawaで実験してもらいたいことがありましたら、お問い合わせからどうぞ!