- DEEokinawaトップ
- 特集
- お彼岸に中野さんのお宅にお邪魔してきた
お彼岸に中野さんのお宅にお邪魔してきた
旧盆に続き、うちなーんちゅーの一般家庭の行事をのぞいてみようシリーズ。(シリーズ?)
毎度おなじみ中野さんご一家に協力していただきました。 にふぇーでーびる。
旧盆期間中に家族親戚一同が集まってウートートーすることは知っていましたが、お彼岸にもウートートーするというのは私はこの時まで知りませんでした。旧盆に比べると家族単位でこぢんまり行われるので、あまり知られていないのかもしれませんね。
場を仕切るのはご存知この方、中野父さん。
それでは張り切っていってみましょう。
旧盆同様、お重にご先祖様にお供えするくわっちー(ご馳走)を詰めます。
三枚肉、結び昆布、紅白かまぼこ、揚げだし豆腐、こんにゃく、もずく天ぷらなど。これは買ってきたお惣菜を自分で詰めたもので、お店に注文するともっとギッチギチに詰まっているそうです。
- 中身汁
- 白もち
お箸は仏壇側にセット。
ご馳走の配置などもちゃんと決まっているんだそうで、中野妹ちゃん(19歳)に「並べ方が違う!」と父さんの愛の指導が入っていました。こうやって子の代、孫の代へと受け継がれていくんですね。
果物と島酒、お米も並んでいます。
今はりんごやみかんなど他の産地の果物もお供えしますが、昔は島バナナやバンシルー(グァバ)など島で穫れるものをお供えしていたんだそう。高価なパイナップルのかわりに、見た目が似ているアダンの実をお供えすることもあったらしい。ほほー。
お線香をあげて全員でウートートー。
ご先祖様がご馳走を食べるための時間として、このお線香が半分ぐらい燃えるまでしばらく待つんだそうです。ゆっくりうさがってくださいねー。
しばらくして、父さんのOKが出たのでご馳走の一部をひっくり返します。
もう召し上がりましたよ、という印だそう。
- これも妹ちゃんの役目。
- ぺろん。
そしてウチカビ登場。
燃えてます。燃えてます。なんども言いますが家の中です。
「三万グヮン持たそうねー」と父さん。ウチカビは中国から伝来したものなので、通貨単位は "元(グヮン)" だと言っていました。すごい!そんなのきっとGoogleも知らないよ!
ご先祖様はお盆にたんまりウチカビを持たせてもらったばかりのところ、さらに嬉しい追加収入となりました。
- 最後に、ご馳走の一部とお米も入れて。
- その場にいる全員でウートートーした線香も入れて。
父さんが玄関先にボウルの中身を全てこぼしてお彼岸終了。
このあとみんなで中身汁とご馳走をいただきました。
中野家のみなさん、貴重な経験をさせていただきありがとうございました!
中野家のご先祖様にも感謝。
ウートートー。