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沖縄の魔除けはフーフダもある
皆さんは沖縄で「魔除けと」言えば何が思い浮かぶでしょうか。
石敢當やシーサーあたりは普通にあたりを歩いていても見かけるど定番の魔除けですが、他にもススキを結んだゲーンだったり、水字貝だったり、色々なものが魔除けとして使われています。
そして、本日ご紹介するのは沖縄の魔除けのひとつ、フーフダです。フーフダは門扉に取り付ける2枚と、屋敷の四隅に取り付ける4枚、計6枚がセットになっており、神社や寺院などで販売されています。
このフーフダの面白い所は、各神社、寺院によって書かれている文字が異なること。沖縄の魔除けについてまとめられた「沖縄のまじない」という本によれば
木札を出している神社は、現在普天間神宮・識名宮・沖宮・護国神社、寺では各宗派の寺が出している
「沖縄のまじない」 ボーダーインク 2017 山里純一
と、書かれておりかなりのバリエーションがありそうです。というわけで本日は散歩中に見つけたフーフダのバリエーションをご紹介したいと思います。
めくるめくフーフダの世界
これは臨済宗系のフーフダ。先述の「沖縄のまじない」によれば臨済宗系のフーフダは北が多聞天王、東は持國天王、南は増長天王、西は広目天王なのは共通しているそうで、門扉の札にはいくつかのバリエーションがあるそうです。
めちゃめちゃピンボケしてて恐縮ですが、こちらは「南」という方角が入っています。さっきと宗派は一緒だけどお寺が違うようです。
こちらは木札というよりも木の皮くらいの薄さのフーフダ。ちょっと急作りな感も漂っています。
上は陰陽師が使ってそうな札ですが、こちらも臨済宗系の札。こちらは門の方に張る札らしいです。
梵字が書かれているのは真言宗系のフーフダ。上の写真は波之上の護国寺のものです。
冒頭にもありましたが、これは普天間神宮のフーフダ。普天間神宮のものは門の2枚と屋敷の4枚は同じ文言が書かれているらしいです。
(たぶん)レアフーフダ
色々なフーフダが存在することは分かって頂けたかと思うのですが、フーフダは神社、寺院だけでなく個人が書いたりすることもあるらしく恐らくものすごい種類が存在しているのだと思われます。
そんななかで、これはレアではないかというものをいくつかご紹介します。
系統的には臨済宗系っぽく見えますが、上部の方には梵字的なものも書かれていてよく分からないフーフダ。それも興味深いのですが、素材にご注目ください。紙をラミネート加工してフーフダにしています。木札のフーフダはだいたい1年に1回取り替えるのが習わしですが、これなら末永く使えそうです。
こちらは地鎮祭後の現場に張られていたフーフダ。下の漢字群に「住宅」「建築」の文字が読み取れます。こういうフーフダもあるんですね。
首里あたりのお店で見つけた怪しいフーフダ。お客さんに書いてもらったと言っていました。なんだかものすごい霊験がありそうです。
フーフダは面白い
というわけで本日は沖縄の屋敷を守る、フーフダのご紹介でした。この記事を書くためにフーフダを探して歩いたのですが、昔に比べてなんとなくフーフダを張っている家が少なくなってきたような気がします。
とはいえざっくり宗派が分かるだけでも、探していて楽しくなってくるのでぜひ皆さんも三密をさけつつ、フーフダを探してみてください。