ザ・ボンベ鐘

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沖縄では集落のあちこちに酸素ボンベを利用した「ボンベ鐘」が存在する。というわけで撮りためてきたボンベ鐘の写真をぼんやりと眺めながらひっそりと愛でたい。

沖縄で集落を歩いているとよく「ボンベ鐘」を目にします。


本部町塩川付近のボンベ鐘

ボンベ鐘とは戦後に空になった酸素ボンベを利用した鐘で、村の要所に吊されて非常時にはガンガン叩くことで村人に火災などの危機を伝える役割があったり、時報としてもならされていたのだそうです。

ちなみにそれ以前はなにを使って連絡していたかと言えば最も一般的だったのはホラ貝らしいです。今では想像が全然つきませんね。

そんなボンベ鐘ですが、見つけたものをちょこちょこ写真に撮りためておりました。というわけで本日はボンベ鐘をぼんやりと眺めるコネタです。

 

これがボンベ鐘だ

これは浦添市の仲西公民館で見かけたボンベ鐘。ボンベ鐘は集落の連絡用に使われていたので、公民館の片隅にあることが最も多いような気がします。仲西のものは少し短いずんぐりむっくりしたボンベが使われています。

こちらは八重瀬町髙良で見つけたボンベ鐘。やはり公民館の前にあります。コンクリート製の掲示板に吊されるという珍しいタイプ。

ちょっと場所をちゃんと覚えて無いのですが南城市の奥武島だと思います。ちょっとヒヤヒヤする場所にありますね。ボンベ下部が紐で固定されていて若干の危険防止になっているようです。

名護市辺野古のボンベ鐘。いい音なりそうな感じです。このボンベ鐘のある角には「名護市消防ポンプ車庫」と書かれた建物があったので火災が起きたときにこの鐘が鳴り響いていたのでしょうか。

こちらは本部町健堅のボンベ鐘。建物の片隅に固定されています。

那覇市松川のボンベ鐘。新都心の近くで割と都会なのですが、まだひっそりとボンベ鐘が存在します。

最後は言わずと知れた琉球大学の開学の鐘。戦後琉球大学が開学したときはチャイム代わりにこのボンベ鐘がならされていたそうです。「ハブでも分かる遺老説伝」を連載している吉元さんが書いてる漫画琉大創立物語でもどのようにボンベ鐘が使われたか触れられています。

 

なんかいいよね。ボンベ鐘。

さて、何か気の利いたことを書こうとおもったんですが、大して書く事が無いことに気づきました。ボンベ鐘は沖縄のあちこちに点在しているのに、あまりまとまった情報がありません。こうやって見てみるとひとつとして同じものはないので趣があってよいなぁと思うわけです。

今でもボンベ鐘を除夜の鐘代わりにならしている地域もあるそうで(前に写真をもらった「なりたど」さん、写真使おうと思ったけどばっちり顔が写ってるので控えました…!)私たちはもっとボンベ鐘を観察、収集しつつ、ひっそりとボンベ鐘を愛でていこうではありませんか。

またボンベ鐘ディレクトリの写真が増えたらご紹介していきたいと思います。

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