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ハマウリの由来譚を検証してみる
旧暦3月3日はハマウリ
先月の3月30日は旧暦の3月3日にあたり、県内各地でハマウリが行われました。
ハマウリとは旧暦の3月3日にご馳走を持って浜辺に行って、手足を海水に浸して不浄を清めて、健康を祈願して楽しく遊ぶというピクニック的な行事です。
楽しそうな行事なんですが、このハマウリの始まりにはこんな話が伝えられています。
写真はイメージです
その昔、アカマタ(沖縄にいるヘビ)が人間に化けてある娘のところに通っていた。隣人がそれに気づいて「あなたの所に通ってきているのは人間ではないよ。男が来たら針に糸を通して頭に刺して、糸を辿ってみなさい」と助言します。
娘がその通りにしてみると、糸はアカマタの穴に引っ張られていました。
その穴の中ではアカマタが「人間の娘を妊娠させた」と自慢していると、仲間のアカマタが「人間は物知りだから(旧暦)3月3日に海の砂を踏むと子供は全部下りてしまう」と話していました。
それを聞いた娘は(旧暦)3月3日に海へ行って砂を踏むと、沢山のアカマタの子がおりていったのだそうです。それから(旧暦)3月3日にはハマウリをするようになったのだそうです。
話のディテールは色々あるみたいですが、だいたいこんな感じです。おっかないですね。
頭に刺した針で本当に後を追えるのか?
はい。みなさま話のアウトラインはご理解いただけたでしょうか。「蛇婿入り」とも言われるこの話なんですが、ちょっと気になることがあります。通っている男性の正体を知るために頭に針を刺して糸を辿るということになってますが、本当にそんなこと可能なんでしょうか?気になります。
- 針と糸を買ってきた
- 針に糸を通します
そこで、本日は頭に針を刺しての追跡が実際に行けるものなのか、検証してみたいと思います。
当時(琉球王朝時代)の男性の髪型はカンプーと呼ばれるお団子みたいに結い上げた髪だったのでそれに少しでも近づけようととりあえず髪の毛をちょんまげにします。
…毛の量が圧倒的に足りないのでほとんどちょんまげになりませんでした。
続いて、髪の毛に針を刺します。
それではこの状態で外出してみましょう。
外に出た後、するすると伸びる糸。
こんなものすぐ取れるのでは、と思っていましたがドアの角やあちこちに擦り付けられてもなかなか針は外れません。
着けている当人は若干頭に違和感がありますが、まぁ鈍感な人は気づかないかもしれません。
そのまま事務所の入ってるアパートの1階まで来れました。これ以上進んで車道に出て糸が車に引っかかったり、歩行者に引っかかったりするとよくないのでここらへんで検証を終えたいと思います。
というわけでいかがだったでしょうか。
頭に針と糸で追跡は可能
であることが分かりました。言い伝えもあながち間違っていないのかもしれませんね。まぁなんとなく髪をまとめた輪ゴムのお陰で針が抜けなかったとかもあると思いますが。
というわけで正体不明な彼氏が何者か知りたい、みたいな悩みをお抱えの方は針と糸を使った追跡法、使ってみたらいいかもしれません(多分興信所とかのほうが確実だと思いますが)。それでは本日は以上です。