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【旧盆】ご先祖様が旅立った跡コレクション
ご先祖様よ、また来年
今年も旧盆が終わりましたね。沖縄の旧盆の3日間はご先祖様をお迎えする「ウンケー」から始まり、ご先祖様を送る「ウークイ」で終わります(詳しい内容はこちらの記事を参照下さい)。
そしてウークイの締めでは玄関や家の前に燃やしたウチカビやご馳走、花などを置いて手を合わせご先祖様をお送りする訳なのですが
お盆の翌日、注意して見てみると様々な場所でご先祖様をお送りした跡を見ることができます。これらの痕跡ですが割と家々に違いがあって面白いのです。
というわけで本日はお盆の翌日に見つけたウークイコレクション、略して「ウーコレ」をお送りしたいと思います。
宜野湾市
まぁお盆の跡を紹介するだけの記事なんですが、地域差も結構あったりするのかな、ということで地域別にまとめています。まずは宜野湾市。
まずはこちら。杖となるサトウキビ、グーサンウージと線香の燃えかす、花がついてない緑色の植物です。ちょっと赤く見えるのはブーゲンビレア。花代わりに置かれたのでしょうか。
こちらは電柱に寄りかかる形で置かれたもの。緑色の植物はどうやら榊っぽいです。線香はヒラウコウですね。
こちらはグーサンウージに菊、ウチカビを燃やしたものです。右の方に茶色い草をまとめたものがありますが、こちらはご先祖様の箸であり、家に上がる時の汚れ落としとして使われるというソーローメーシ。
さらにこの家ではご馳走を乗せていたようですが、猫的なものに移動させられたようです。
こちらはアルミホイルではなく新聞紙に小菊とご馳走のパターン。
那覇市
ご先祖様の風呂敷、ウークイカーサの上に花、ガンシナ(頭に乗せる運搬具)、ウチカビの燃えかすのパターン。このまま風呂敷に包んで持っていきやすそうな感じです。
花にガンシナ、ウチカビ(燃やしてない)。ウチカビは燃やしてご先祖様に送金する仕組みな気がしますが、燃やしてないウチカビはどういう扱いになるんでしょうか。
クロトンっぽい葉植物に花、杖代わりのグーサンウージに奥の方の短いサトウキビはあの世のお土産チトゥです。この家は他にグァバが沢山置かれていました。
花とチトゥ、ヒラウコウのパターン。奥の方のサトウキビは若干長いので杖代わりかもしれません。それにしてもこの家のサトウキビは太い。
こちらも花とチトゥ、グーサンウージ。杖代わりといいつつ、結構短いやつも使われているみたいですね。
グーサンウージに花、アルミホイルには沢山のご馳走の図。
グーサンウージと他のものはビニール袋にまとめられています。ご先祖様が割と持ち運びしやすい形かも。
こちらはシンプルにグーサンウージのみ
グーサンウージのみの家はいくつかあったのですが、どこか他の所でお供えをしているのか、簡素化された形なのかは分かりませんでした。
那覇市でもちょっと住宅街に入るとかなり多くウークイ跡を見ることができました。結構沢山見つかったのですが、供え物も形態もまちまちでした。
西原町
お次は西原町。
専用のたらいではなく大きめのボウル?で代用したものでしょうか。お花の中にかすみ草が入っているのは珍しい気がします。
こちらのお宅は発泡スチロールトレイに三枚肉や昆布などのクワッチー、奥のアルミホイルの上にはヒラウコーとアカバナーがのっています。
こちらはお花と線香のみ。
一見ただのごみかと思いましたが、よくみるとアルミホイルの隙間からが線香の赤い軸がチラ見えしています。
門の内側にありましたが、立てかけられた立派なグーサンウージとウチカビを燃やした後のたらい。中には緑色の線香の軸?が残っていました。
線路のように置かれた二本のサトウキビの上に小菊などの花とソーローメーシ。ちょっとわかりづらいですが、右の方に葉生姜も見えます。
伊是名島
最後は沖縄本島を離れ、離島を見てみましょう。こちらは伊是名島で見つけたウークイ跡です。
グーサンウージにチトゥ。ソーローメーシ。特長的なのはちょっと写真では分かりにくいですがチトゥの上にものすごく小さなガンシナが乗っていて、その下にものすごく小さなパイン的なものが見えます。
こちらもグーサンウージにチトゥ。あとパインアップルの上の部分だけが置かれています。さらに何だかブツブツした植物も添えられているのですがこれは伊是名限定なんでしょうか?
離島なので若干供え物には差異があるような気がします。よく分からないつぶつぶした植物含め、多分意味があると思われるので何かの折に調べてみたいと思います。
来年は広範囲で調べてみたい
以上、コネタとしてウークイ跡コレクションをお送りいたしました。那覇・宜野湾・西原町でも色々違いはあったんですが、伊是名まで行くと本島ではないようなものが供えられたりしていて、割と面白い結果になりました。
来年はぜひ読者の方やライターも巻き込んでもっと広範囲で調べてみたいと思います。
それでは来年の「ウーコレ2017」をご期待下さいませ。