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復活!車の屋根に森が戻るとき
これまでDEEokinawaでは「車の屋根から木が生える凄すぎるエコカー」「誰でも出来る!車の屋根から森を取り外す方法」として、この車を追ってきました。
見た目はビックリですが、走行は法的には問題なし。ただし2年に1度の車検の際には車のリーフキャリアと同じで取り外さなければいけないそうです。
ということで車検のためにさっぱり!
2年前の車検でも取り外して再取り付けは行っているものの、それから2年で屋根の上の草木がモリモリ増えてしまった車。
持ち主の知念さんは、今回本当にもう一度取り付けることができるかな?とおっしゃっていました。
そこで、本日はちゃんと復活したのか?を確認しに、取り付けの作業現場にお邪魔しました。
森のない生活は最高だったそうです
屋根の上の森を降ろしてから1週間。
車検も無事に通り、快適な車で(というかこれが普通ですが)知念さんは本島内各地をドライブしたそうです。
知念さんによると、人に見られない気持ち良さが最高だったとか。
いやいや、でも本当は少し物足りなくなってきたんじゃないですか?と伺うと「そんなことはない」と語尾を強められました。
快適な車
しかし、そんな最高の日々も今日で終わり。
「正直やめたい気持ちもあるけど、まわりからのプレッシャーがすごくてやめられないよ」と、なげく知念さんと一緒に、このあと外していた森を屋根に戻します。
スタンバイOK
ちなみにこのとき、隣人さんが出ておられたので少しお話を聞くと
「移動する植物園みたい。知らない草や花が咲いては知念さんになんの植物か教えてもらっているのよ。次はなにが生えるのか楽しみにしている」
とおっしゃっていました。
また家の前を歩いている人も「また屋根につけるんでしょう?」と声をかけてきたり。
たしかに、「もう、やーめた!」では終われない雰囲気なのです。
取り付け方法
用意するもの
・結束バンドベース
・アルミシート
・釣り糸
・カーペット用針
・折れない心
STEP1:雑草を取る
これまで2回の記事を読んだ方ならご存知かと思いますが、この車はもともと屋根に芝生を生やせば涼しくなるのでは?というアイデアからはじまっています。しかしいつのまにか、苔が生え、花が咲き、今ではガジュマルやアコーなどが勝手に自生してしまった不思議なことになっています。
ほとんどの草木が勝手に生えたそう
屋根の上にあるときにはできないから、と知念さんは雑草を取りたいそうです。
勝手に生えたんだから全部ざっそ・・・、いえ、心の声は出してはいけません。
たくさん雑草がとれました
STEP2:屋根にホックを取り付ける
車の屋根にホックとして取り付けるのは結束バンドベース。
結束バンドは接着剤で屋根にくっつけます。
外れて事故を起こすことだけは避けなければいけません。
設置面の強度をいかに保つか、いろいろ実験されたそうです。
STEP3:釣り糸を張る
一番最初に芝生を設置したときはまだ上に何も生えていなかったので、丸めたカーペットを広げる要領で、土台となるシートをホックを糸で縫い付けたそう。
イメージ図
しかし2回目からは今ほどではないものの上に草木が生えていて土台を丸めることはできませんでした。
どうやって取り付けようかと悩み抜いた知念さんは、夢の中で自分自身から教えを受けます。
「屋根に土台を置いてから糸で縫おうとするのではなく、糸を張ってから土台を置くのだ」
その手があったか!ということで前回は無事に設置ができたそうです。もちろん今回も採用。
真ん中など土台を置いた後には手が入らないところは先にホックに糸を張っておく
STEP4:森を屋根に置く
車の方の準備はこれで完了。
続いては森を屋根に置きます。
降ろしたときも大変そうでしたが、持ち上げるのも相当重そうです。
重量は20キロ近くになっているとか
STEP5:釣り糸で縫う
設置した糸をシートに縫い付けます。
ここは職人の域というか、手を抜いたら事故につながるところなので慎重に取り付けていきます。
沖縄の炎天下のもと、お昼前から夕方までこの作業を続けたそうです。
(私は先に帰らせてもらいました)
後日、設置できたよ!と送ってもらった写真がこちら。
森復活!
走れ!ガジュマル兄妹 Run!Little Banyans
ということで、3回にわたりお届けした屋根に森が生えた車。
このあとどうなっていくのかは、Facebookで連載中の『走れ!ガジュマル兄妹』をご覧くださいませ。
『走れ!ガジュマル兄妹』より
知念さんいわく、土台が劣化もするだろうし強度が保てなくなるかもしれないので、この形態で走るのは次の車検までのあと2年。
そう聞くと残念な気もしますが、2年間は確実に県内各地を屋根に森が乗った車が本島内を走ります。
最初の記事で
「指を指すならグーにして!DEEの読者と分かりますから。そしたら僕はパーで返します」というメッセージを頂いていましたが、あれから何度かグーで手を振ってくれた人がいたよ!と知念さんは喜んでおられました。
もしどこかで知念さんの車を見かけたらグーで手を振ってみてくださいね!