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ゴーヤーは干したら甘くなるのか?
沖縄で生まれ育った私は、 「ゴーヤー=苦い食べ物」だという固定概念で育ち、 この歳までゴーヤーの可能性を探ることを怠っていました。
ですが、雪が降る岐阜県に移り住んで、 干し柿が吊るしてある光景を見て1つの可能性に気づいたのです。
そうです!
渋柿を干したら甘くなるのであれば、 ゴーヤーも干したら甘くなるのではないか!
渋いと苦いでは違いがありますが、仮説を立てて検証したいと思います。
そもそも甘くなる仕組みは?
まずは、渋柿が甘くなる仕組みを調べてみます、、、
渋柿が甘くなるしくみは、そもそも渋柿の糖度は高く、
渋み(タンニン)が邪魔をして糖度が感じられない状態になっています。
それを干すことで、渋みが唾液に溶けない性質に変化し、 甘みを感じれるようになるのです。
続いてゴーヤーの苦味の原因は、、、
ゴーヤーの苦味は、モモルデシンと呼ばれる成分が原因です。
サポニンと20種類のアミノ酸で構成されている栄養成分です。
(サポニンはサポゲニンと糖から構成される配糖体の総称です)
渋柿と違って、ゴーヤーはモモルデシンという成分が苦味の原因になっているのか、、、
しかし渋柿と同じように苦味を抑えて、その中のサポニンの糖を感じることができれば、 渋柿と同じように、干すことによって甘くなるかもしれません!
甘い期待を抱いて、2つの仮説を図にしてみました。
[仮説その1]ゴーヤーをそのまま干す
ゴーヤーを干すことによって、苦味がコーティングされ、 干し柿のように甘みが感じられるかもしれません。
[仮説その2]タンニンに浸してゴーヤーを干す
もしくは、渋柿に含まれているタンニンに浸して干せば、
奇跡的に渋柿と同じ反応が起こって甘くなる、、、
ことを願って、、、
仮説を元に早速準備していきます
まずは渋柿とゴーヤーを用意します
- 渋柿は皮をむいて、2個1組になるように紐でしばり、
- 沸騰したお湯に10秒ほどくぐらせます
ゴーヤーは、 「ゴーヤーはどこが苦いのか」の記事で検証されていた通り、 苦いのは粒なので、皮むき?をせず、 湯通しもすぐ腐りそうなので、特に何もせず、 そのままのゴーヤー「タンニンなしゴーヤー」と、タンニンに浸した「タンニンありゴーヤー」を用意します。
- ネットで購入した柿渋パウダー(タンニン)
- 2日間柿渋パウダー(タンニン)にゴーヤーを浸します
それでは2週間干していきます
干し柿は20日程度干して完成ですが、 最短では2週間で完成すると聞いて、2週間干すことにしました。
1日目
ぶつからないように間隔を開けて干します
2日目
特に変化はありません
3日目
- 雪が降りました!
- まだまだ変化は見えません
4日目
1日ごとだと変化がほとんどないので、 飛ばしながら経過を伝えていきます
7日目
-
ゴーヤーは太陽が当たっている面が変色してきました!!
柿は濃いオレンジ色へ変化しています
- 柿の表面が少し硬くなってきたので、全体を軽く揉みます
- ゴーヤーも一緒に全体を軽く揉んでいきます
- どちらのゴーヤーもブヨブヨとした触り心地で、変色してきているが、大丈夫か、、、
10日目
干し柿は色が濃くなり甘みが増してる感じになってきていますが、ゴーヤーは太陽が当たっている面がやばそうな色になってきました
- タンニンありのゴーヤーの表面は、茶色みがかっていて粒も黒くなり始めています
- タンニンなしのゴーヤーの表面は、白くなっており、粒が崩れてきています
最終日14日目
干し柿は10日目よりさらに水分が抜けて美味しそうになっています
- タンニンありのゴーヤーは、さらに変色が進みやばい感じに、、、
- タンニンなしのゴーヤーもかなり白くなり甘みどころか、そもそも食べていいのか不安に、、、
2週間干したのを切ってみた
ゴーヤーが腐ってないかが心配です、、、
干し柿
おぉ~!!甘くて美味しそう!! 初めての干し柿にしては大成功!!
タンニンありゴーヤー
お!! ワタは腐ると赤く変色するのですが、赤くなってない、、、
ってことは腐ってはいない!!
タンニンなしゴーヤー
こちらも中のワタはキレイな色をしています、もしかしてもしかすると、、、甘くなっているかも
それでは実食
2週間干したゴーヤーが甘くなっていたら成功です!
まずは、タンニンなしから頂きます
にがっ!?
食感はピクルスのようにシャキシャキしていて、 味はゴーヤーの苦味を濃縮した感じになっています
続いて、タンニンありのゴーヤー頂きます
う、、、
苦味はない!
、、、苦味は感じませんが、青臭さが強烈で甘みは全く感じられない。
タンニンありのゴーヤーに少し期待していましたが、苦味のないゴーヤーになっただけでした。
ゴーヤーに甘みは隠れていなかったか、、、
ついでにゴーヤーチャンプルを作ってみた
タンニンありの苦味のないゴーヤーで、ゴーヤーチャンプルーを作ってみました。
変色しているところを気にしなければ、普通に美味しそうなゴーヤーチャンプルーです!
それでは頂きます
え!美味しい!!
今回の検証とはずれますが、苦味のないゴーヤーで作ったゴーヤーチャンプルーは普通に美味しい!!
まとめ
ゴーヤーは干し柿のように干しても甘くはならない!!
干したり、タンニンに浸けても、そもそもの糖度が低いのでまったく甘みを感じられませんでした。
「やっぱりゴーヤーは苦かった。by higa」
それではまた~!!