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『通り』を歩く vol.3 - 太平通り商店街
沖縄に数多く残る昔ながらの商店街や社交街。
表通りから一本入るとそこは独特の雰囲気があります。
ちょっとディープな沖縄の『通り』を歩いてみたいと思います。
『通り』を歩く vol.1(うるま市石川社交街)
『通り』を歩く vol.2(与那原町オリオン通り)
第3回となる今回、歩いた通りは那覇市にある太平通り商店街です。
かつての農連市場、現在ののうれんプラザからも近い場所にあります。
アーケードがついているので雨の日でも大丈夫。
大平通りほろほろ歩き
10〜11時頃にかけて、のんびりと開店準備をしている店舗が多い様子。
アーケード入口の天ぷら屋さんや青果店は元気に営業中でした。
揚げ物好きにはたまらないショーケース。珍しいフーチバー(よもぎ)の天ぷらもありました。しかも50〜130円程度と全体的に安い!
そしてひときわ賑わっていた青果店、奥間果物菓子商店も新鮮な野菜が豊富に並んでいてスーパーマーケットで買うよりもかなり安い!
県産パクチー100円、島にんじん1束7〜8本350円、レタス大玉2個で180円など。業者の仕入れが多いのか量は多めですが、お友達と分け合ったりなんかするとかなりお得だと思います。
うっかり見落としてしまいそうな小さな喫茶店、アームさん。
ドア越しにちょっとのぞいてみると、おばあさん数名が飲み物片手に楽しそうにゆんたくしていました。市場界隈ではたらく人たちの憩いの場なのでしょうね。
めちゃくちゃ味のある看板。「ア」の字を少し左にずらした形跡がありますね。
飲み物と軽食のお店のようです。
沖縄では珍しい気がする味噌屋さん。グラムで買って好みの味を探せるのが良いですね。だし入り味噌、合わせ味噌などの他、沖縄らしいいなむるち用味噌などもありました。
以前、100円弁当の世界でも紹介した弁当や惣菜を売っているお店もたくさん。奥のお弁当が250円って破格...!
なんとも渋い店構えの食堂、豊食堂。市外局番が二桁です。
こういう食品サンプルを出しているお店も最近は少なくなりましたよね。
ちょうとお昼時とあって店内は賑わっている様子でした。煮付けが絶品だそうです。オムライスも美味しそう。
ブティックの店先でもやしを売る多角経営。
うちなーんちゅが大好きな焼きイモも。甘くて安くておいしい焼きイモ。そそるPOPですね。
こちらはほっこり系のPOP。好き。
カセットテープやCDのアウトレット?セール。
『古いものは経年による傷や汚れ、擦れ、カビ等、比較的状態の良いものから使用感もあるものまでございます。理解の上お買い求めお願い致します。』と丁寧な注意書きが。民謡のカセットテープなんかもありました。
日用品店もありました。ウートートーに欠かせないウチカビやヒラウコーなども取り揃えています。
こちらはバラエ...ショーン?バッグや靴、アクセサリー、財布などを販売しているバラエティショップのようです。看板のイラストといい、いろいろと味がありすぎる。
レンタカー、水道、ガス、大工、葬式、溶接、貸家、貸車、三線、占い、と多角経営が過ぎるお店。上の方に貼られている松尾共同売店というのが店名なのでしょうか。
思わずもよおしてしまって逆効果のような気もする立ち小便禁止看板。でもダメですよ。
軒先ブティック。ぐるりと周りを見渡してみましたが、いったい誰にお金を払えば良いのか分かりませんでした。
電信柱にはさり気なく『ゲーン』が。ススキを3本まとめて結んだ魔除けで、畑や屋敷、門を守るとされています。
路地裏をひょっこり覗いてみるのも通り歩きの楽しみ。
通り沿いの建物二階には共同トイレがあるので、もよおしてしまっても安心です。
階段や踊り場にはさまざまな作風の絵画が飾られており、ちょっとしたギャラリーのようになっていました。
なんだろう、このシュールな光景。
反対側のアーケード出入口。サンライズ商店街に突きあたって太平通り商店街はおしまいです。
ちなみに、アーケードの出入口に書かれている通りの名称が、一方は『太平通り』、もう一方は『大平通り』となっていることにお気づきでしょうか。どっちが正解!?と思ったら、琉球新報Styleのこちらの記事に真相が書かれておりました。
『カメラとお出かけ ほろほろ街(マーチ)vol.1 太平通り商店街、えびす通り(那覇市)』
次はどの通りを歩こうか
というわけで、本日は那覇市の太平通り商店街の様子をお届けしました。
よそ見せずに歩けばわずか数分で歩けてしまう短い商店街ですが、八百屋や惣菜屋、喫茶店から日用品店までぎゅっと詰まっており、生活に必要なのもはひと通り揃いそうです。
平成も終わりの年に、こんなふうに昭和の香りを濃厚に残している商店街はとても貴重なのではないでしょうか。
観光で沖縄を訪れた際には国際通りから少し足を伸ばして、是非この太平通り商店街も歩いてみてほしいと思います。
そこには、古き良き沖縄らしさのかけらがぎゅっと詰まっているはず。
ちょっと気になるけど車で通り掛かるだけでわざわざ歩く機会の無い、そんな沖縄県内のディープな通りの表情をこれからもお届けしていきたいと思います。