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泊まれば分かる?Mr.KINJOの謎に迫る
最近やたらと目にするあのCM
地方色が色濃く現れるテレビコマーシャル。私は昔からコマーシャルが好きで、沖縄のCMもわりとチェックしているのですが、ここ1年ほどの間にやたらと目にするCMがあるのです。
カラフルな衣装を身にまとった謎のポンチョ軍団が「♪泊まればわかるMr.KINJO」と唄い踊るこのCM。皆さんもいちどは目にしたことがあるのではないでしょうか。
CMを見る限りではホテルを運営している会社のようですが、あるときは深夜のテレビ番組で沖縄の埋蔵金を探していたり、またあるときはYouTubeで虫チャーハンを食べる様子をアップしていたりと、調べれば調べるほど正体不明な『Mr.KINJO』という会社。
泊まればいったいなにが分かるというのか。そしてMr.KINJOとは誰なのか。
謎に迫ってみました。
謎のポンチョ男、現る
というわけで8月某日、Mr.KINJOを運営する株式会社MRのアポ取りに成功し那覇市辻にある HOTEL Mr.KINJO inn D-buil を訪れました。落ち着いた雰囲気のおしゃれなビルです。
指定された時間にロビーを訪ねると、そこには目を疑う光景が。
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(これたぶん突っ込んだら負けなやつ。落ち着け、私。)
「・・・すみません、今日取材のお約束をしている者ですが。」
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「どうぞどうぞ、こちらへ。私が株式会社MR 代表取締役社長の仲本です。」
なんとCMで踊り狂っているこの怪しげなポンチョ男こそ、Mr.KINJOグループの代表取締役社長、仲本直哉さんでした。
衣装についてなにか触れたほうがいいのでしょうが、策略にハマるのも悔しいので華麗にスルーして話を進めていくことにします。
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「今日はよろしくお願いします。
ええと、まずズバリお伺いしたいのですが、Mr.KINJOとは何をしている会社なのでしょう?」
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「ズバリひとことで言うと、ホテルですね!
リーズナブルかつ、家具家電・キッチン付きでまるで我が家のように快適に過ごしていただけるお部屋をご提供しています。観光客も勿論ですが県内の方に向けても力を入れていまして、今年7月から【地元割】、【離島割】のプランを導入しました。通常はシーズンによって宿泊料金が変動するところ、県内在住・離島在住の方に限りシーズンに関わらず1人でも2人でも1泊あたり一律5,000円でご利用いただけます。」
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「へえ〜、それはお得ですね!」
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「北部在住の方が南部へ仕事の出張の際に利用されたり、また飲み会があるときにもタクシーで帰るより安くつくし、すぐに寝られるのでラクということでご利用いただいたり。現在、北は本部から南は糸満まで展開しているので、その逆のパターンもありますね。お部屋の作りも広めになっているので、長期滞在で利用いただくことも多いです。
また今後、石垣・宮古へと離島展開も予定しているので、本島ー離島間でも相互利用していただけるようになります。」
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「(意外と普通に良い企業っぽい?)」
泊まれば分かる、なにが分かる?
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「CMで謳われている "泊まれば分かる" というのは何がわかるんでしょうか。」
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「あーあれ、なんでしょうね。私は泊まったことないから分かりません。」
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「(マジか)」
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「逆にこっちが聞きたいぐらいですね。泊まった人から感想を募集してみようかな。
(男性が通り掛かる)お、いいところに!彼はウチのネット環境整備なんかをやってくれているんです。たしかモニターで泊まったことあったよね。なにが分かった?」
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「なにが分かったか、ですか?えーと・・・そうですね・・・やっぱり・・・我が家で過ごすような?安心感?というか・・・」
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「しどろもどろ過ぎませんか」
コラボ企画
いよいよ確信に迫れるか
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「御社は Mr.KINJO という屋号でいらっしゃいますが、社長は金城さんじゃなくて仲本さんなんですよね?
それでは、Mr.KINJOっていったい誰なんでしょう。」
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「よく聞かれるんですが、Mr.KINJOという人間がいる、というよりは集合体、概念みたいなものですね。人ではないです。金城というのは沖縄で二番目に多い姓なんですが、Mr.KINJOというのは、そのすべての根源ですね。」
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「今ちょっと吹きましたよね?」
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「誰とかじゃないんです!もう少しなんというか、神々しいものです。」
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「神々しいもの」
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「私のイメージとしては、東の海からこう・・・”金”が出て来ていて、今はこの位置をキープしていて。それが徐々に上がってきて最終的には満開の金がピカーッと空中で光り輝いているイメージです。」
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「ピカーッと」
コラボ企画
深夜番組『ミツマン』について
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「それから仲本さんはテレビ番組にも出演されていますよね?」
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「はい、沖縄テレビで毎週月曜日の深夜25:30〜放送中の『ミツマン〜密度濃くなる月曜日〜』に、KINJO5の一員として出演しています。あれはもともと私がラジオに出たいという夢を会長に語ったことがありまして、そしたらいつの間にか会長がテレビ番組を作っちゃって、KINJO5というグループを結成して出演することが決まっていたんです。
正直、とんでもねえな!と思いましたよ。あれは言ってよかったのかな、って今でもちょっと悩んでいるぐらいです。下積み修行という名目で、いつの間にか地域のまつりやショッピングモールでのイベント出演予定なんかも入ってたりして、ますます自分の仕事がなんなのか分からなくなってきました。スケジュールとかも直前になって知らされますし。いや、最終的にはがんばりますけど。」
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「なんか社長って大変なんですね。」
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「そういえば少し前に、献血中にぶっとい針を刺されて痛い痛い痛い痛い!って言ってるときに、看護師さんから「いつも見てますよ〜」って言われて。そしたらもう、痛いとか言えないじゃないですか。やっぱりリーダーとして会社を背負ってやっているんで、それからは毅然とした態度で血を抜かれてましたね。マジで痛かったですけど。」
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「なるほど、表に立つ方の悩みですね。今後も社長業と併行して、会社の広告塔としての活動も続けていかれると。」
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「いや、それはちょっと考えます。
ちなみに好きなタイプは少しぽっちゃりした人ですね。骨盤がしっかりして、たくさん子ども産んでくれそうな。」
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「べつに聞いてないですね」
コラボ企画
録画専用?視聴率度外視?番組にかける想いとは
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「私自身、子どものころに深夜番組を録画して見るの大好きで。お笑いポーポーとか電波少年とかプロレスとか、何度も繰り返し観て楽しんでいたんですね。一回よりも二回、二回よりも三回観て面白いと思えるような味のある番組にしていきたいです。無理して起きて観なくていいですから、一週間がんばって働いて、土曜日の朝にでも楽しみに観てもらえたら嬉しいです。いわば録画専用番組ですね。」
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「録画は視聴率データには反映されないけど大丈夫ですか?」
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(インタビューに同席していた沖縄テレビの担当者)
「全然大丈夫じゃないです。」
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「視聴率度外視番組。テレビ局泣かせだよね、ハハハ!
なにぶん素人で力不足なので皆様のお力を借りながらですが、KINJO5を筆頭に会社のメンバーで、沖縄のディープな笑いを視聴者に届けていけたらと思っています。これまで沖縄に無かったような番組にしていきたいですね。」
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「ちなみに、みすきんTVというYouTubeチャンネルも配信されていますね。」
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「あれはすべて社内で企画・撮影・編集・配信まで行っていて、リアルにその時その時に突然聞かされてやってます。デスソースやローションで作ったアイスとか、コオロギとアリで作った虫チャーハンとか、わりと真剣に嫌でしたね。でもあのおかげでなんでも食えるようになりました。」
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「じゃあ今後DEEの記事で自分たちで試食したくないやつとか持ってきたら、仲本さんに食べてもらえるんですね!」
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「いや全然無理ですわ」
というわけで、県内でホテル業を営むMr.KINJOの謎に迫るインタビューをお届けしました。
おわりに
泊まればなにが分かるのかもMr.KINJOの正体についても、結局なんだか煙に巻かれたような感じですが、テレビ番組やYouTubeチャンネルも独自で展開するなど、とにかくものすごい勢いを感じる企業でした。
これまで沖縄に無かった笑いを届けたい、と本業そっちのけで全力で打ち込む姿勢、我々DEEokinawaとしてもシンパシーを感じずにはいられません。
そして本業であるホテルに関しては、立地も抜群で部屋も上等。とても快適に過ごせそうでした。
タオルに添えられた手描きのメッセージカード
ちなみに、ホテル内に併設されたリラクゼーションサロンの名称が『ハンバーグ沖縄』だったのですが、うっかり居眠りしたら挽肉にされて『みすきんTV』で配信されてしまうのでしょうか。恐ろしくて聞けませんでした。
お前も挽肉にしてやろうか!
というわけで本日は県内でホテルを展開しているMr.KINJOのインタビューをお届けしました。
謎に迫るつもりがうっかり謎が深まっただけのような気もしますが、沖縄にディープな笑いを届ける同志としてこれからもMr.KINJOに注目していきたいと思います。