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気になったお菓子を食してみる Vol.2
お正月の集まりには欠かせない茶菓子
あっという間にクリスマスが終わり、もうすぐお正月がやってきますね。
旧暦文化が根強く残る沖縄では昔から旧正月にお祝いをするという風習がありますが(特に漁師町など)、近年では仕事の休みにあわせて新暦のお正月に親類が集まるという家庭も多いと思います。
沖縄の一般家庭におけるお正月の食卓事情も気になる所ですが、今回ご紹介するのは茶菓子。
以前「気になったお菓子を食してみる」という記事でいくつかご紹介していますが、今回は那覇市公設市場周辺で購入したお菓子を食してみたいと思います。
やってきたのは那覇市の市場通り商店街。いつも観光客でにぎわっている場所ですが、年末にはしめ縄や炭が並んだり、旧盆にはウージやガンシナなどが並んだりと地元民にとっても季節を感じられる場所です。
今回は「松原屋製菓」「外間製菓」という通り沿いにある二軒の老舗菓子店で購入。和洋菓子、祝祭用、伝統菓子などさまざまなジャンルのお菓子たち。市場近くという場所柄か、スーパーなど他の店では普段あまり見かけないようなものが数多く取り揃えられていました。
市場の少し手前にある松原屋製菓ではサーターアンダギーなどがひとつから買えるとあって観光客からも人気。この日も人だかりができていました。
花ぼーる、こんぺんなどいくつか知っている菓子もありつつ、クシチー、ボタンコ、ハーガーなどは初耳です。
花ボール
花ぼうる、花ぼうろ、などとも呼ばれるこちらのお菓子。100円。
かるかん、こんぺん、松風などに次いで比較的メジャーどころかと思われます。
カンパンのような、軽いパンのような素材。中央で結ばれたちょうちょのようなかたちが特徴的です。
ちぎるときはかなりもちっと弾力があるように感じますが、口のなかに入れるとすっと溶けてなくなります。中に餡などはなにも入っておらず、それほど甘くなくて素朴な味わい。ちょっと固めのクンペンやタンナファークルーに近いです。牛乳と一緒に食べたい。
田芋チョコバーガー
ちょっと洋風なこちらはその名も田芋チョコバーガー。80円。
沖縄ではポピュラーな田芋の餡を、チョコレート風味のブッセ生地で挟んだものです。
表面にグラニュー糖がまぶされたブッセ生地はとてもふわふわ。
中の餡は田芋の風味がほのかに感じられて美味しいです。これは完全に洋菓子のジャンル。
アップル饅頭
お次はアップル饅頭。80円。
りんごの花と実のイラストがあしらわれたパッケージがかわいらしいです。
りんごジャムと冬瓜の餡を使用しているそう。
包まれている状態では分かりませんでしたが、開けてみると中の生地にもお花の模様が浮き出ていました。これはかわいい。
生地も餡もとてもしっとりとしたお菓子。
中の餡はほんのりピンク色で美しく、洋酒っぽい香り?も。
生地は全粒粉でしょうか、表面に小麦粉の粒のようなものも見えて香ばしい風味を感じます。どちらかというと洋菓子寄り。
もも菓子
お次はもも菓子。80円。
名前のとおり桃の形をしています。
赤と白がありましたが、表面に色をつけているかどうかの違いだけで中味は変わらないそう。
桃というよりこれ、おっp...(自粛)
かわいらしい見た目の割にずっしりと重たく、中にはごま入りの白餡がみっちりと詰まっています。
味的にはクンペンによく似ていて上品な甘さ。
ひとつ食べたらかなりお腹いっぱいになりそうです。
クリームボード
クリームボード。今回のなかでは最安値の70円。
表面にグラニュー糖をまぶしたスポンジ生地にレーズン入りのクリームを挟み半月状にたたんだものです。
砂糖の量!
生地はとても軽く、どちらかというと水分が少なくパサパサ。表面のグラニュー糖の量が半端ないので甘く感じるかと思いきや、意外や中のクリームが軽くて甘さ控えめのうえ、中に潜むレーズンの風味が良いアクセントになっています。
マキガン
お次はマキガン。今回のなかでは最高値の120円。
中の黒い「の」の字になっている部分は羊羹だそう。生地は違いますが、愛媛銘菓の一六タルトにも少し似ています。
羊羹の分量が多いので手に持つとずっしり重たい。
外袋の表示を見てみると、外側の生地部分をらくがん、内側の羊羹部分をマキガンと呼び、らくがん部分は70g、マキガン部分は90gあるそうです。
これ絶対甘いだろうと思って食べたところ意外や甘さ控えめ。個人的に羊羹があまり好きではないのですが、このマキガンは生地とのバランスが絶妙で美味しかったです。ブラックコーヒーによく合いそう。
ミモザ
最後はミモザ。90円。
先に出てきた田芋チョコバーガーと同じくブッセ生地ですが、中に餡ではなくマシュマロを挟んだものです。
表面のグラニュー糖は無し
生地もなかみもふわっふわ。生地もマシュマロもわりとガツンとくる甘さですが、とにかく食感が軽いのでぺろりと食べてしまう危険なお菓子です。きっと子どもたちが大好きであろう味。
まだまだ気になる沖縄のお菓子
というわけで今回は7つの沖縄のお菓子をご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。
「あ、これ実家でいつも出てくるやつだ」という人、「こんなの初めて見た」という人。
また、どれも70円〜120円と値段も手頃でひとつから購入できるので、旅行で訪れた際にも気軽に買えるのも嬉しいですね。
今回は那覇の市場周辺でしたが、きっと地域ごとにも珍しいお菓子があると思うので、またいくつか見つけたら第3弾をやりたいと思います。とりあえずここ数日クリスマスケーキにはじまり甘いものを食べすぎていて、今はお茶が怖いです。