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沖縄の植物でペンをつくろう
雑貨大好きな私のお気に入りのお店、宜野湾市大謝名にある「雑貨 そ」さん。
日本のいいモノ、世界のいいモノ。店主の粋なセレクトで集められた雑貨たちがきりりと並んでいるすてきなお店です。
そんな雑貨「そ」さんで、今年3月に行われたガラスペンと竹ペンの企画展。
もちろん喜び勇んでお店に駆けつけた私は、大分県にある竹聲館さんの竹ペンを購入。
ガラスペンは沖縄在住の陶芸作家、工房 香月舎さんの作品。こちらもいつか欲しいとロックオン済です。
- 香月舎さんのガラスペン
- 竹馨館さんの竹ペン
こんな味のある筆跡が楽しめるのです。忍者萌え〜。
で、この竹ペン。竹のかわりに沖縄に生えている植物の枝で作ってみたらどうだろう!?
というわけで、今回は沖縄の素材でペンを作ってみよう!という試みです。
材料集め
材料となる枝集め。
まずは手近なところで我が家の庭から集めてみます。借家ですが。
- 花の時期が終わって葉っぱが生い茂っているブーゲンビレア
- ちょきん
- くるくるねじねじの葉っぱと色合いがかわいらしいクロトン
- ちょきん
- 三線の棹の材料として珍重されるヤエヤマクロキ
- ちょきん
- 夕方になってしおれてしまったハイビスカス
- ちょきん
- ピンクのかわいらしい花から甘い香りがただようプルメリア
- 枝がごんぶとすぎてちょきんできず... 断念
意外と庭だけでけっこう集まってしまいました。借家ですが。
公園でも材料探し
もうちょっと材料を集めようと近所の公園へ。
- 2月頃満開になるヒカンザクラ
- 見事なひげ根のガジュマル
- ムーチーを思い出す香りのゲットウも...と思いきや
- 枝は無く幹で生えている植物なのでした
ちなみに公園で収集した枝は落ちているのを拾っただけです。
決してはさみを持ってウロウロなんかしていません。してないんだから。
沖縄ペンで書に親しむ
というわけで材料が出揃いました。
左から、クロトン・ブーゲンビレア・ガジュマル・ハイビスカス・ヒカンザクラ・ヤエヤマクロキ。
- カッターナイフで枝先を削っていきます
- インク溝もつけてみます
それぞれ異なる枝の硬さや質感。ヤエヤマクロキはさすが三線の棹に使われるだけあり堅く芯がぎゅっと締まっていて、ヒカンザクラは削り口を嗅いだら桜餅の香りがしました。その他の枝はカッターで楽々削れるほど柔らかく、もしかしたら台風の風にあおられても上手にしなって折れない性質のものが沖縄ではよく植えられているのかもしれません。
枝先に墨汁を漬け、書道半紙にペンの材料となったそれぞれの植物名を書いていくことにします。
果たして書き味にどんな違いがあるのでしょうか。
- ブーゲンビレアはするどいトゲがあるので注意
- ヤエヤマクロキは葉を残しすぎて重心が高く非常に書きづらかったです
書いたものを並べてみましょう。
講評
ブーゲンビレア
書いている間、トゲが何度も手に刺さりました。かなりいたい。
その点以外は墨ものりやすく、かなり書きやすい枝のかたさでした。
ヒカンザクラ
外皮が硬いせいか書き味も硬め。いちばん細い字となりました。墨の含みも少なめ。
ちなみに書いた文字からは桜餅の香りはしませんでした。
ハイビスカス
これも書きやすい枝のかたさ。筆跡に繊維質っぽい味が残ります。
軽いので長時間の筆記に最適。このペンで長時間書くことがあるかどうかは別として。
ヤエヤマクロキ
外皮も芯も硬いため、あまり墨を含まずぱきっとした書き味。
ペン先がつぶれにくいので長持ちしそう。
クロトン
持ちやすい枝の太さと硬さ。わりと墨含みもいいので、強弱をつけた書き味が楽しめます。
葉っぱのかざりを残しておくと子どものおもちゃでよくある魔法のスティックみたいでかわいい。
ガジュマル
毛筆のイメージだったのですが、毛先(枝先)がいまいちまとまりませんでした。
でもこれはこれでなかなか面白い筆跡。illustrator のブラシでありそう。
枝の太さ、柔らかさ、質などによって(削り方もあるけど)書き味にそれぞれ違いが出て、なかなか楽しい書道の時間でした。
個人的にはハイビスカスとクロトンがおすすめ。
みなさんも是非身近な植物でMyペンを作ってみてくださいね!