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カジマヤーで若返り
カジマヤーとは?
カジマヤーとは旧暦9月7日に行われる数え年97歳の長寿を祝う沖縄の行事。
この年齢になると人は子どもに戻るといわれ、玩具であるカジマヤー(風車)を持ってオープンカーなどで集落をパレードして盛大に祝います。
衣装は女性は85歳・88歳のお祝い時に着用した青・黄色の紅型の上に赤の打掛を羽織り、男性は頭巾にちゃんちゃんこを着ます。
カジマヤーは集落の人以外でも見学可能。
ということでカジマヤーを見に行ってきました。
南風原町 宮城の新里文さんのカジマヤー
南風原町宮城は総人口約1,000人。
お年寄りが多く、一昨年もカジマヤーが行なわれた長寿の地域。
ありました。カジマヤーのオープンカー。
『どや顔』という言葉がありますが、この車はまさに『どやカー』。
今日だけは美的センスうんぬんではなくド派手が正解です。
カジマヤーとは関係ないけど南風原町の注意看板がどこまでも沖縄顔。
風車とお祝いの饅頭をもらいました。
公民館前に町の人が集まってきます。
みんなどことなく嬉しそう。
この方が本日の主役。数え年97歳の新里文さん。
大正三年生まれで満96歳です。
「写真撮らせてください」との申し出に快く笑顔を返してくださいました。
片手をあげてチャオのポーズがステキです。
親族の方に長生きの秘訣を聞いてみたところ、『好奇心が旺盛』との答えが。
何歳になっても面白い!不思議!と思う心って大切ですよね。
ちなみに今でも食事以外の家事全般をこなせるそうです。
区長さんが「自分は今年で54歳だけど、新里さんから見たらまだまだ子どもです」とおっしゃっていました。
たしかに、幼稚園児から見れば90歳以上、青年団は70歳以上、婦人会だって50歳以上、新里さんが年上です。
パレード前の催し
生まれたて。
子ども。
まだ子ども。
新里さんはずっとにこやかに、ときに手を振って催しを見ておられます。
その姿を目にしていると自然に心の奥がワクワクドキドキしてきました。
カジマヤーのお祝いに来た人全員がそんな顔をしていました。
「まだまだやるべきことが沢山ある!」
「新里さんのようにいきいきした人生を送って、カジマヤーを迎えたい!」
カジマヤーはおじいさん、おばあさんが童心に返るお祭りですが、まわりの人たちには若返り効果があるのかもしれません。
パレードに向かいます。
町内の人の笑顔に見送られて出発
いってらっしゃーい!
きっとパレードに遭遇した人には幸せ顔が広がるはず。
国頭郡宜野座の与儀実清さんのカジマヤー
こちらも新里さんと同様の派手派手な、どやカー。
男性なので頭巾にちゃんちゃんこの衣装。
三線や太鼓の方々がトラックに乗って唄いながら先導するようです。
道路交通法とか大人ルールは考えてはいけません。
カジマヤーはまったく見ず知らずの人のお祝いなのに、見ているだけで顔がほころびます。
元気ももらえるし、すごく幸せな気持ちになります。
カジマヤーに参加してみたい
南風原でカジマヤーを見た帰り道、もらった風車を無理矢理車のドアに挟んで運転してみました。
するとなんということでしょう。道行く人たちが笑顔で手を振ってくれるのです。
こ、これは楽しい!ぜひ本格的に参加したい!!
そこで来年以降に参加する方法を考えてみました。
1.車をどやカーに変装させてカジマヤー一行の後をつける
簡単そうだけど、ただの不審者。お祝いに水をさしかねないのでボツ。
2.自分のカジマヤーを待つ
私がカジマヤーを迎えるにはあと66年。
DEEおきなわが続いていて、私の体と頭が元気なら『カジマヤーを迎えてみた』という記事を書きたいと思います。
3.優しい家族にお呼ばれされる
DEEおきなわの読者で来年カジマヤーを迎える家族がいる!という方がいらっしゃればご連絡ください。取材させてください。
少し気が早いですが来年のカジマヤーも、66年後のカジマヤーも楽しみです!