主婦が殺到?大容量だけじゃない沖縄の業務スーパーの魅力
みなさんは「業務スーパー」をご存知でしょうか。
全国展開しているお店で、現在沖縄には8店舗(直営7店舗、FC1店舗)があります。
名前の通り業務用の大容量商品ばかり揃えたお店なのでしょうか?
全国展開ということは沖縄のものは少ない?
そんな疑問を業務スーパーを沖縄で展開する日琉株式会社の金城専務と業務スーパーコザ店の大城店長に伺ってきました。
業務上等!大容量の食材
こちらは業務スーパーコザ店です
入ってすぐは野菜売り場。全国から仕入れられた新鮮な野菜が並びます
ところ狭しと商品が陳列された店内
業務スーパー名物牛乳パックデザート
(牛乳パックの容器の中にゼリーやプリンがそのままの形で入っています)
普通サイズのカレールー(200g弱)の下には、1キロのカレールーが並ぶ
ホールトマト2550g。小さめの新生児並みの重さ
冷凍されたお肉の山
購入の個数制限はなし。財布と相談というより腕力と相談レベル
安さのヒミツ
こちらが今回お話を伺う日琉株式会社の金城専務(左)と業務スーパーコザ店の大城店長(右)です。
本日はよろしくおねがいします。まずは会社のことについて聞いてみましょう。
- 業務スーパーとはどういうお店なのでしょうか?
大城店長:
業者さん向けの商品を取り扱っているスーパーです
でも、それだけではなく、一般客向けの商品も多く取り扱っています。
- 沖縄にできたのはいつ頃なんですか?
金城専務:
沖縄では平成14年に南風原にできたのが一号店です。
神戸物産という会社が全国にフランチャイズ展開しているんですが、その沖縄ライセンスを日琉株式会社が取得して、現在沖縄の業務スーパーを運営しています。
- 安さが自慢ということですが、商品が安い理由は?
金城専務:
現在、業務スーパーは全国に777店舗あるんですが(2017年9月取材時)、そのスケールメリットを生かして、安く仕入れて安く販売できるのです。
大城店長:
店内特価はありますが、日替わりで特定の商品だけを安くするということはありません。
いつ来ても商品全般の値段をいつも安く設定しているのが特徴です。
それを実現するために、大元の神戸物産さんが大量仕入れをしているわけです。
- 沖縄だけのオリジナル商品もあるんですか?
大城店長:
商品開発までは携わっていませんが、各メーカーが出している大きな商品をピックアップして仕入れをし、業者さん向けとして販売をしています。小分けをしてしまうと割高になってしまうので。
麸久寿さんのくるま麩の大袋などですね。
一般のお客様が買うような大きさではありませんが、弁当屋さんや仕出し屋さんが買っていきます。
自宅用に買ったら何年分だろうか
店内には普通のサイズも。なんだか安心しますね
沖縄ならでは?こんな商品が売れている
- 全国にある業務スーパーの中で、沖縄だけに見られる売れ筋はありますか?
大城店長:
BBQ関連商品はよく売れますね。
焼き鳥や牛肉など。夏は特に売れますけど、沖縄では1年中売れます。
たしかにこういうのBBQのときに使いますね
- では逆に沖縄だけ売れないものなんかもあるんですか?
大城店長:
レンコンやタケノコなど本土では人気のものが、あまり食べる習慣がない沖縄では売れない傾向にあります。
でもこれは10年前に比べたらだいぶ改善されてきました。本土からの移住者が多くなって、食べ慣れてきたということだと思います。
金城専務:
以前は全国で同じ商品を販売していましたが、現在は地域ごとの特性を生かしてその地域のメーカーも取り入れられるようになりました。スパムや麩なんかは沖縄では絶対必要ですが、最初は取り扱ってなかったんです。
巨大すぎるポークランチョンミート
- 売れるだろうと思ったけど売れなかったものはありますか?
金城専務:
そうめんの大箱ですかね。
ソーメンチャンプルーはよく食べられるから業者さんは買うと思ったんですが、普通の600gのものしか売れなかったですね。
「実はそんなにソーメンチャンプルーは食べられていないのかな」と思いました(笑)
- 時期によって売れ筋は変わりますか?
大城店長:
重箱用に三枚肉や乾燥しいたけはよく売れます。
時期によって、コーナーを作って商品を揃えられるようにします。
新暦のお正月は一年で一番商品が売れる時期ですね。
旧暦で正月をやるのは業務スーパーの店舗があるエリアでいうと糸満ぐらいなので、基本的に新暦に商品が出ます。みんなで集まるので、煮付けのテビチや、すき焼き商品なんかが。
あとビールは季節関係なくいつも売れています。
- 店舗ごとの特徴はありますか?
大城店長:
沖縄県の中に直営店が7店舗、FCが1店舗あります。
糸満は港が多いのですが、糸満店では魚が売れます。
糸満はイメージ的に魚の街ですよね。居酒屋さんとしては、不漁などで魚が手に入りにくくても魚を置いてないというわけにはいかないから、売れるんじゃないかなと思います。
泡瀬店は大きなコンビニのような使われ方。毎日来て少量買いをしていく方が多いです。ビールはバラで売れます。逆に南風原店はビールがバラでは売れない。ほとんどが6缶パックやケース買いなんです。週に1度来て大量買いしていくんですね。
泡瀬は核家族が多くて、南風原店は南部一帯の方が来るのでたくさん買うのではないかと思います。
また宜野湾東店は大学が近くにあり周辺に留学生も多く住んでいるので、ハラール食品を多く取り揃えています。
(※ハラール食品とは端的にはイスラム法上で食べることが許されている食材や料理のこと)
業務スーパーでは珍しい海外食材も多く売られている
今では一般のお客さんの方が多い
- 一般のお客様も多いですか?
金城専務:
最初は業者さんが主でしたが、どんどん増えてきていて、現在は一般6:業者4ぐらいの割合でしょうか。
一般のお客様が増えたこともあって、大きい商品を小分けして。
また少し前までは一般のお客様が鶏モモ2kgを買うことはなかったのですが、現在は家で一度半解凍させて小分けにして使うというように、一般の方でも量が入っているものもうまく使ってくださるので、それも一般の方が増えた理由だと思います。
最初は「量多いよ!使いきれないよ!」と言われましたが(笑)
たしかに一度では使いきれない
金城専務:
直営店では「地域密着型」を合言葉にして、お客様に寄り添うようなお店を心がけています。
例えば、お買い物をしていただいたお客様に荷物を車まで持って行くというサービスですね。
大きなもの、大量買いをされるお客様も多いので、車まで荷物を持って行くんです。
一般のお客様でも、業者さんでも同じように。
常連の業者さんの中には、会計をしている間に運んでおいてと鍵を手渡される人もいますよ(笑)
- おふたりのイチオシ商品はありますか?
金城専務:
モモ正肉はイチオシですよ。
僕はモモ正肉のモノマネができるんですよ。
5時間かけて冷凍肉が溶けるところだそうです
大城店長:
焼き鳥50本入りですね。
昔からある商品でもありますし、低価格でBBQでよく買われます。
大量に買う人は10ケースとか。業者さんから一般の方でもみなさんに人気商品です。
金城専務:
モモ正肉もいいのですが、冷凍うどんもオススメです。
沖縄といえば沖縄そばのイメージですが、このうどんはプロが絶賛するぐらい美味しいです。
茹ですぎても溶けにくく、煮ても焼いてもいいです。このうどんを使うと料理が上手になったように感じますよ。
- 最後に今後の業務スーパーの展望を教えてください
金城専務:
今は一番北が石川店で、北部まではまだ出店できていないので、北部にも出店したいと思っています。
出店している地域の店舗の足元を確実に固めて、お客様に喜んでいただきながら。今は遠くに住むお客さまにはわざわざ店舗まで来ていただいている状況なんですが、お客さんのところへ店舗が近づいてより便利なお店になっていければいいなと思っています。
金城専務:
宜野湾市の愛知にも12月にオープンする予定です。
お客様に喜んでもらうのが一番です。レジの後に「ありがとう、また来るね!」の一言が本当に嬉しいです。
- ありがとうございました!
行こうぜ!業務スーパー
というわけで、本日は業務スーパーからインタビュー記事をお送りしました。「業務スーパー」という名前に気後れしてまだ入ったことのない方も、実は小分けの商品がたくさんあったり、大容量パックでも使い方次第で自宅用にもできたりとお得そうですね。
取材の後に冷凍うどんは早速買いました
見たことのない商品もたくさんあるので、ぜひぜひ足を運んでみてくださいませ。
業務スーパー沖縄のサイトができたそうです
プロの品質とプロの価格の業務スーパー
これまで業務用として流通していた食材を一般のお客様にも提供する、新しい業態の食品スーパーです。
業務用食品の利点である高品質・低価格を維持しながら、パック量や包装を改良し、店内デザインや商品陳列にも工夫を加えることで、一般のお客様にも気軽にご購入いただける商品構成・店舗づくりを進めています。