【おきなわ!ザ・ワールド】入り口のシーサーはどこを見ているのか
これまでDEEokinawaでは、南城市にある人気スポットおきなわワールドさんのぶっ飛んだ企画やイベントを紹介してきましたが、2月末まで毎週1回、コラボ企画として連載をスタートしています。
その名も「おきなわ!ザ・ワールド」。おきなわワールドで意外に知られていない話題を、現地取材によるレポートで紹介し、「うーん!!なるほど!!」と驚かせるという趣旨の連載です。
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コラボ企画
- 【おきなわ!ザ・ワールド】
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このコラボ企画はおきなわワールド冬のキャンペーンの一環なのですが、キャンペーンサイトとはまったく違うテイストでお届けしております。
「ほっこり、まったり、ゆったりするおきなわワールド」(公式キャンペーンサイト)
5体のシーサー
いろんな施設や見所があるおきなわワールド。1日ではすべてを見て周りきるのは難しいもの。
しかしそんなおきなわワールドでも100%の人が絶対に目にするもの。それは入り口にある大きなシーサー。
入り口前にどどん!と5体のシーサーがいます。
シーサーは現在ではオスメス2体で置かれることが多いですが、記録のある中でもっとも古い「富盛の石彫大獅子」は単体なので特に設置数は決まっていません。
しかし、シーサーが向く方向という意味では、琉球王国歴史書『球陽』によれば、
「富盛の石彫大獅子」は、尚貞21年(1689年)当時多くの火事が頻発している原因は「火山(ヒーザン)」である八重瀬岳のせいなので、八重瀬岳に向かってシーサーを作るとよいと風水師から助言され火除け(火返し)の目的で作られた。
ということが書いてあります。
つまりこれも諸説あり絶対ではないのですが、できれば鬼門や邪気のある方向に向けることになっています。
コラボ企画
- 【おきなわ!ザ・ワールド】
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息子が1歳だった頃、なぜかおきなわワールド入り口のシーサーのまわりを1時間ほどぐるぐる走って全然中に入れなかったことがあります。あれはいったいなんだったのか。
おきなわワールド
おきなわワールドのシーサーはどこを向く
では鬼門や邪気の方向を向くということを踏まえて、おきなわワールドの入り口シーサーがどこを向いているのかを見てみましょう。
みんなバラバラの方向を見ている!
なんなのでしょうか!邪気が多すぎるってこと!?
シーサーの前に置かれた案内看板を見てみると、この5体を合わせて「獅子吼乃塔」と名付けられているそう。
いろんな方向を向いている理由は、この制作秘話を紐解けばわかります。
最上部:天空に向かって吠え鎮座するのは沖縄壺屋焼きシーサー。新垣光雄氏によって1年がかりで製作されました。
中央の2体:1985年の科学万博にて中国館の入り口に飾られていたもの。中国と沖縄文化の交流の象徴として譲渡されたもの。
最下部の2体:中国南京にある明の太祖孝陵の参道に据えられた石獅子を忠実に復元製作されたもの。1体で約2トンあります。
「獅子吼乃塔」の獅子は邪気を祓うとともに福を招き入れ、世界恒久平和を沖縄から希求しております。
つまり、最上部の1体以外はおきなわワールド用に作られたものではなく、交流の象徴として譲渡されたものと、中国の石獅子を復元したもの。
そして邪気を祓う役割もありつつ、総合的には世界恒久平和を沖縄から希求しているのだそうです。
これを知って再度シーサー群を見てみると、ありがたいですね。
現場からは以上です。
コラボ企画
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現場からは以上です、と言い出したときは締めの言葉が見つからなかったときだよ!
それではまた次回の「おきなわ!ザ・ワールド」をお楽しみに!
おきなわワールドは、年中無休!
おまけ
(2020.01.18追記)
おきなわワールドでは2019年12月21日(土)~2020年2月2日(日)まで「琉球花めぐり」というOCVB花のカーニバルと連動して、園内花々で装飾しています。
獅子吼乃塔も装飾されて華やかになっているそうです。