名護市庁舎は外も中も格好いい(前編)
名護を楽しむ情報サイト「ナゴラブ」とのコラボ企画が始まります
日々観光サイトに載らないような情報を配信している、我々DEEokinawaですが編集部員がだいたい中南部に住んでいるのでやはり記事も中南部の話が多くなってしまっています。
そこで今回、名護市を拠点として様々な観光情報を配信しているサイト「ナゴラブ」さんに協力を頂いて、ニッチな名護の情報を記事にしていこうという試みを始めます(ついでにコラボ記事なのでお金も頂いているという…!)。
という訳で最初にめちゃめちゃ直接的なお願いではありますが、企画の存続のためにも皆さん是非とも
・ナゴラブチャンネル(Youtube)のチャンネル登録
・ナゴラブInstagramのフォロー
を何とぞお願いいたします…!
さて、気になるナゴラブコラボ企画1回目は、あの有名建築名護市庁舎です。
これが名護市庁舎だ
名護市港1丁目1−1にある名護市庁舎。敷地面積は12,201.1 平方メートル、延べ床面積は6,149.1平方メートル、鉄筋コンクリートの3階建ての建物です。
建物が完成したのは1981年。1978年に公開コンペが行われ、全国308組の応募の中から選ばれたのはTeamZOO(象設計集団+アトリエ・モビル)。TeamZOOは1975年に今帰仁公民館も手がけてもいます。
柱のピンクは完成当時はもっとはっきりしたピンクだったということで、40年経った今すっかり色褪せてしまいましたが、そのユニークな見た目は今もなお斬新で「迷宮」「古代遺跡」などと称されて多くの紹介記事があります。
そんな名護市庁舎ですが、多くの記事はその外観だけを紹介していて、中を紹介したものはほとんどありません。そこで我々はナゴラブさん経由で名護市に協力してもらい、内部を含めた名護市庁舎の魅力を余すところなくご紹介したいと思います。
コラボ企画
- 名護を楽しむ情報サイト ナゴラブ
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「ナゴラブ」は名護市の観光及び地域情報サイト。サイトを通じて名護のファン=ナゴラバーを増やすことが目的です。
https://nago-love.okinawa/
まずは外観を愛でる
さっそく内部に潜入…と行きたいところではありますが、やはりここは外観についても触れさせてください。
まずはざっくりと建物の全体像をとらえておきましょう。名護市庁舎は大きく分けて、東棟、西棟、そして後年に増築された別棟に分かれます。
こちらが国道側から見た名護市庁舎。手前が東棟、奥側が西棟になります。真ん中のスロープは3階まで繋がっています。もともと国道側には名護市内の集落の数+名護市庁舎で56体(数に意味はなく、たまたま56体だったという説もあるらしい)のユニークなシーサーが配されていましたが(【建物探訪】名護市庁舎がカッコいい)老朽化のために2019年に全て撤去されています。
撤去されたシーサーのうち状態の良いものは現在、名護市博物館に収蔵されているのだそう。
こちらは建物の裏側。ちょっと見えにくいのですが、屋根に生えているのはブーゲンビリア。このブーゲンビリアは旧名護市庁舎(かつての名護市博物館)のブーゲンビリアの株を分けたものなのだそうです。
この屋根が特徴的な空間は「アサギテラス」と呼ばれ、沖縄北部にある祭祀場「神アサギ」をイメージして作られているとのこと。屋外でもない、室内でもない空間で2階、3階にもあり市民に開放されています。
1階の通路にはやちむんやタイルが埋め込まれたオブジェがあります。
こちらはちょっと分かりにくいですが
風見鶏があります。
外観を見ていると花ブロックが多く使われていることに目がいくと思いますが、所々にはめ込まれた色ガラスも注目ポイントです。
屋根部分に色ガラスがはめ込まれた場所もあり、太陽光を通すと宝石のような輝き。
めちゃめちゃ外観に紙幅を取ってしまいましたが、これから内部を紹介する上でもう一つだけ重要なポイントを紹介させてください。写真の赤色の矢印箇所、緑色のネットが張られた部分です。
これは「風の道」と呼ばれるもので、ここから風を建物内に通す空調設備(といってもただの穴みたいな感じ)です。もともと名護市庁舎にはクーラーが無く、この風の道から取り込んだ風を空調として使っていました。まさにクーラーいらずの仕組みだったのですがパソコンや電子機器の導入で機器熱がすごくなったため、2000年のサミットを機に現在はクーラーが導入されています。
外観だけでも余裕で記事が1本書けてしまうくらいの見所なんですが、いよいよ名護市庁舎の内部をご紹介していこうと思います。
コラボ企画
- 名護を楽しむ情報サイト ナゴラブ
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今回の取材はナゴラブさんが取材について全面的に協力してくれています。
https://nago-love.okinawa/
潜入!名護市庁舎
それではいよいよ、中に入っていきましょう。
まずは1階から。内部の壁面は濃いクリーム色で、梁のように出っぱった部分は白、柱は外のストライプ模様がそのままつかわれています。
名護市庁舎は沖縄本島の中で一番敷地面積が広い市町村舎ということで確かにかなり広く感じます。
梁?部分に穴があるのが見えるでしょうか。先ほどの風の道から通った風はここから入ってくる仕組みになっています。先述の通り、サミットを機にクーラーが設置されていますが、なんとこのクーラーは2000年のサミット会場で使われたものを譲り受けたものだそうです。
自然の風を空調代わりに使う…なかなか素敵なアイディアですが、実際の所はどうだったのでしょうか?案内して頂いた職員の方に聞いたところ「クーラーが無い当時の先輩の話では、汗で腕に書類が貼り付いて大変だった」という話があるそうで、それなりに暑かったようです。
外から見える箇所でも花ブロックが使われていましたが、中でも所々に花ブロックが使われていて素敵です。
階段を使って2階を飛ばして3階にあがります。
花ブロックと色ガラスの組み合わせが息をのむような美しさ。名護市庁舎にこんな場所があるって知ってました?
3階にあるのは議場。
さすがに議場の中には入れませんでしたが、なかなか味のあるフォント。
議場の入り口もなんだかよいですね…!
こちらは議場の奥にある休憩スペース。
3階から外に出てみました。こちらもアサギテラス。影の落ち方が良いですね。
アサギテラスは開庁時間は開放されていて、スロープを通って誰もが入ることができるようになっています。このあたりも地元の方がよく散歩しているらしいです。
3階からの眺め。遠くには海を望むことができます。
屋上部分には芝生が植えられたスペースが。今では屋上緑化は珍しいことではないですが、40年前に屋上を緑化するという試みはかなり斬新だったのではないかと思います。
こちらは3階の海から反対側から見た風景。このあたりが建物の全貌が見えるので撮影スポットになっているらしいです。
さてさて、興奮して写真を撮りまくっていたのですっかり記事が長くなってしまいました。
1981年に完成した名護市庁舎。40年経った今でもその魅力は尽きることがありません。後編では2階に移動して、市長室へ。さらに本邦初公開!風の道の中に潜入します。
ご期待ください!!
コラボ企画
- 名護を楽しむ情報サイト ナゴラブ
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後編ではいよいよ、普段入れない名護市庁舎のご紹介もしていきます。ナゴラブさんのYoutubeチャンネルにぜひご登録を!
https://nago-love.okinawa/