チムをドンドンさせてみたい
うちなーんちゅの心は肝にある
沖縄には「チムドンドン」という言葉があります。直訳すると「チム」は「肝」。「肝がドンドンする」=「胸がドキドキする」という意味になります。
他にも「チムワサワサー(肝わさわさ)」は「気持ちが落ち着かないさま」だったり、「チムチュラサ(肝清さ)」は心が清いことだったりとウチナーグチでいう「肝」とは人間の感情を司るもの、日本本土の言葉でいう「心」に相当する言葉に相当するのだと思われます。
ところが実際には「肝」=「肝臓」は「沈黙の臓器」ともよばれ異変に気づきにくい臓器であるとされます。当然ドンドンもワサワサもしないわけです。
でも…それでも、チムがドンドンしている様を見て見たい…!そう思いませんか?
そんな皆さん。お待たせいたしました。このたびチムドンドンを可視化するマシーンを開発いたしましたことをここにご報告したいと思います。
コラボ企画
- 映画「ココロ、オドル 〜満月荘がつなげる3つのストーリー〜」
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ココロ、オドルは慶良間諸島の美しい自然を背景に、不器用ながらも愛を求める3組の家族の物語を描いたオムニバス映画。2019年2月2日より桜坂劇場にて上映開始です。
https://www.facebook.com/kokoroodorumov/
チムをドンドンさせるメカニズム
さて、まずは根本的な話ですが「チムドンドン」とはどういった状態でしょうか。「胸がドキドキする」…それは脈拍が上昇することに他なりません。
というわけでこの装置を実装するにあたってまず用意したのは心拍センサー。仕組みはLEDの光を皮膚に照射、皮膚部分から戻ってきた光から脈拍を測定するという仕様になっています。血中のヘモグロビンは光を吸収するのでヘモグロビンの量から脈拍が分かるらしいです。
心拍センサーから受け取った値はArduinoというマイコンで処理します。基本的な処理としては心拍センサーからの入力をモーターの動きに変換して出力するように設定します。
知らない人が見たらすごく頭が良さそうに見えるかもしれませんが、大まかな動きについては心拍センサーの販売元からサンプルプログラムが提供されており実はほぼ何もしてません。むしろ何かしようとしてプログラムを変更したら全然動かなくなって笑いました。
続いて「ドンドン」について考えます。ドンドンするものといえばやはり太鼓。
モーターの動きで太鼓を叩くという仕組みを実装しようと思ったのですが、最初に用意したでんでん太鼓では全然ドンドンしないことが判明。
太鼓を振り回す感じにしてみたりとか色々迷走しました。何かを作ろうという場合、最初に設計から始めるのがいかに大事か分かりますね。
最終的に別の太鼓を100均にて購入してきました。
というわけで最終版です。こちらが駆動部。心拍にあわせてモーターが動き先端のバチが太鼓を叩く仕組み。
太鼓はケース部分に固定。ガムテープで固定しているところあたりが手抜きですが大目に見てください。
最後にケースの上部にドンドンする肝を配します。豚レバーを買ってきました。そう、ここまで読み進めた方はお分かりだと思いますが、肝自体にはなんの仕掛けもないただの飾りとなっております。
いよいよチムドンドン
制作風景でちょっと記事を引っ張ってみましたが、いよいよマシーンの動きを皆さんにお披露目したいと思います。
電源を入れると心拍センサーが緑色に光ります。
心拍センサーに指を乗せます。
さあ、これがチムドンドンだ…!
うん…。脈拍は正常に取れている気がするのですが、太鼓の音よりもバチがケースに当たっている音の方が大きい気がします。あとモータ駆動音の大きさよ。
脈拍が早くなると音も早くなるのかについても一応検証してみました。心拍を上げるためにその場でしばらくジャンプします。
ちょっと太鼓のリズムが速くなったのが分かるでしょうか。…地味ですね。
チムドンドンといえば
というわけで、結果的にどう反応していいのかわからないマシーンを生み出してしまったのですが、もうちょっと改良を重ねて2号は肝が震える「チムワサワサ機能」とかをつけられたらと思っています。わざわざ買った豚レバーはチムシンジにでもして食べたいと思います。
そして、チムドンドンといえば心踊ること…ココロオドルといえば
2019年2月2日から桜坂劇場にて慶良間諸島の美しい自然を背景に、不器用ながらも愛を求める3組の家族の物語を描いたオムニバス映画、「ココロオドル」が上映開始となります。
監督は「アコークロー」「琉球バトルロワイアル」「沖縄を変えた男」など沖縄を舞台にした作品を作り続けている岸本司監督。僕もちらっと見せてもらったのですが満月荘という民宿を舞台に3つの物語がコミカルに展開されていきます。それでいてぐっとくるところはぐっとくる。素敵な映画だなぁと思いました。映画って本当にいいものですね(言って見たかった)。DEEokinawaのロゴもちらっとクレジットに出てくるのでそこにもご注目くださいませ。
というわけで無理くりチムドンドンする装置から映画のPRにつなげてしまった感が否めませんが、興味を持たれた方はぜひ。
コラボ企画
- 映画「ココロ、オドル 〜満月荘がつなげる3つのストーリー〜」
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3つの話が微妙にクロスしているシーンがあって、それもよくできてるなぁと思いました。
https://www.facebook.com/kokoroodorumov/