沖縄風景今昔 vol.12　むつみ橋通り

日々変化をしている沖縄の風景。どれだけ変わってきたのか今昔で見比べてみましょう。

過去にDEEokinawaでは古写真と現在の風景を比べるという記事を何度か公開してきました。

【復帰40周年特集】古写真で見る過去と現在の沖縄の姿
 100年以上前の沖縄風景写真の場所は今どうなっているのか（その１）
100年以上前の沖縄風景写真の場所は今どうなっているのか（その２）

沖縄風景今昔 vol.1
沖縄風景今昔 vol.2
沖縄風景今昔 vol.3
沖縄風景今昔 vol.4　平和通り
 沖縄風景今昔 vol.5　市場本通り
 沖縄風景今昔 vol.6　むつみ橋通り
 沖縄風景今昔 vol.7　市場中央通り
 沖縄風景今昔 vol.8　壺屋やちむん通り
 沖縄風景今昔 vol.9　浮島通り
 沖縄風景今昔 vol.10　サンライズ那覇通り
 沖縄風景今昔 vol.11　平和通り

風景今昔として12回目の今回は、那覇のむつみ橋通りに迫ってみたいと思います。

むつみ橋通り

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左側に写っている川はガープ川。水上店舗の工事がはじまった頃の写真です。
そして写真奥の右向きに車が走っている道路が国際通りです。

むつみ橋通り
撮影日時：戦後 / 所有者：那覇市歴史博物館所蔵

こちらが現在の同じ場所から撮影。
今回は現在の写真の左手前に写っている沖縄物産かりゆし道の大城さんにお話を伺いました。

むつみ橋通りの今昔インタビュー

沖縄物産かりゆし道
大城豊喜さん（77歳）

ガープ川は生活排水も全部流していたから、匂いがありましたよ。
水上店舗を作ってから衛生的にもよくなりました。

この下に川があることを若い子は知らないかもしれないですね。
この写真はもう木造のお店が撤去されて水上店舗を作る工事が始まっている頃ですね。工事は1962年から65年までかかって、工事の間はにぎわい広場や新栄通り（現在のサンライズなは通り）に仮店舗を作っていたんです。
僕のお店は水上店舗ができたあとからしていて、50年以上になります。

今は市場通りにも入り口があるのでお土産品中心ですが、前は洋服の既製品を売っていたんです。婦人服やスーツなんかを。
もう閉鎖されてありませんが新天地市場というところがあって、そこでは洋服の製造販売をしている人が多かったんです。多いときは400～500人いましたよ。女性たちが台座の上の半軒ぐらいのスペースで商売していたんです。その市場のからの流れでこの通りにも衣類関係のお店が多かったんです。今でも名残で仕立て屋や洋服屋さんは多いですよね。

ここは国際通りに近いから発展するだろうということで借りたんです。
復帰前だから、県内のお客さんが100%でした。県外からはパスポートがいりますから。すごく物がよく売れて、特に行事のとき母の日やこどもの日、あとは大晦日なんかは夜の12時までやっていましたよ。

復帰直後の5～6年後までは活気がありました。
復帰を境にして、変わりました。30年前からは半分以上お店が変わったと思います。50年もお店を続けるのは大変ですよ。

通りを良くするなら、個人の特徴のあるお店を呼ぶのがいいと思います。
そういうお店が多くなれば、通りも活性化するんではないでしょうか。

川の上に水上店舗ができ、アーケードもできて風景が一変しているので、古写真だけではまさかこの場所で撮影されているとは思えませんでした。
古写真を大きくするとわかりますが、日の丸（？）の下に「NEW OKIEI」という文字が見えます。こちらは沖映通りの由来でもある沖映本館の看板だと思われます。道路はそのままなものの、川の上に店舗が立ち、建物がかわると全然違う場所に見えますね。