家族経営で打倒大手!浦添市屋富祖コンビニヤフソの開店物語

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ひと昔前までは時折見受けられた、個人経営のコンビニ。業界大手が凌ぎを削る今、商店の匂いが残る個人コンビニの新規出店はもう無いのかと思っていた。しかし、浦添市屋富祖というノスタルジーなエリアに、新たに「コンビニヤフソ」というお店がオープンした。オープン前夜と当日の様子をお届けしたい。


この地域を背負ったネーミングと看板のフォントがたまらない

すでに沖縄には、ファミリーマートやローソンなどの大手チェーンがひしめき合い、さらに今後セブンイレブンも上陸してくる。そんな中、家族経営のフットワークの良さを持ち味に参入してきたコンビニヤフソ。私は、このスタイルを「インディーズコンビニ」と名付けさせてもらおう。

近日オープンとの噂が飛び交う中、この日がオープン前日のコンビニヤフソに特別に入らせてもらいました。


まだ陳列を終えていない棚たち。

冷蔵ケースの前には、仮設事務所の機能を持つだろうテーブルが。
ファミリーと、息子さんの友人とで作業のラストスパート。

屋富祖通りの新たなランドマークとなっていくのでしょうこの、コンビニヤフソ。ここからは、コンビニヤフソと毎回書くのが長いため、今後愛称となるであろう「ビニヤフ」と呼称させて頂きます。

 

経営者インタビュー 2017・秋

お父さんと、息子2人を中心に営まれるビニヤフ。オーナーである仲里さん(父親)にお話を伺いました。

- 構想はいつからでしたか?

仲里さん「2年前から計画はありましたよ。今、コンビニ業界も伸び盛りだし、屋富祖大通りにコンビニなかったからね。そう思って考えたけど、最近、近くに別のコンビニができたね!」

- 家族経営ということで団結してて良いですね!

仲里さん「でも、家族だれ一人としてコンビニで働いたことはないよ。何もかもが初めてのことだらけ。まずは営業時間も6:30-23:00くらいにして、全部試行錯誤しながらだね!」

- 開店準備で何が一番難しいですか?

仲里さん「仕入れ。個人でやってて、大量仕入れができないので苦労する部分も出てくるんですよ」

…と、ここで息子さん(長男)登場。

息子さん「当初は、コンビニ始めるって聞いた時に家族は反対したんですよ?でも親父が頑固で『もう後戻りできない。矢は放たれた』って譲らなくて。でも2ヵ月前に卸値が思いのほか高いのに気づいたら、親父は机に突っ伏しながらずっとシケてて『まだ…矢は…放たれてない…』とか言うんですよ。僕ら息子や周囲の人が『やるしかないだろ!』って励まして。逆だろうと!」

─矢を放っていないことにしていたんですね(笑)。打倒大手の作戦は?

仲里さん「やってみないと分からないことだらけですけど、弁当は手作りにこだわります!」

 

地域が待ち焦がれたオープン当日!

2017年9月2日、ついにビニヤフがオープン。屋富祖大通りのほぼ中央に位置しているので、地域のみなさんはおそらく歓喜でしょう!

コンビニの利便性と商店の安心感を兼ね揃えたラインナップ。食品だけでなく日用品も充実。沖縄ならではの食材はどのコンビニより種類が多いのではないだろうか。さらには、黄色の値札が私のツボを刺激。

オープン日が旧盆前だということもあり、平御香やウチカビなども並ぶ。同じ棚に「アリの巣コロリ」が置かれているのは、沖縄で長い間生活しているからこそ分かるファインプレイ。

既存のコンビニ以上の酒の数。多すぎないのが選びやすくて、また良い。

ありがとう!夜遅くまで営業している100円均一が誕生です。お風呂上がりに綿棒が無い時のやるせなさったらないですよね。それも解決です。

印象的にこれは書き換えた方が良いかなぁと思ったけど、コンビニヤフソだからOK。

なぜこの値段の書き間違えをしたのかと、小松菜ですよ~と伝えようとしましたが、ビニヤフだからOKなんです。

打倒大手で放たれた「手作り惣菜コーナー」この惣菜の充実度は、酒飲みのメッカとなっている屋富祖において、ありがたいことこの上なしです!屋富祖の人は惣菜充実論争において、、コンビニヤフソ派と近所の宮城商店派で盛り上がることでしょう。

てぃーあんだーが感じられるおにぎり。

ここまでの流れで、100円そばが無いことは考えられない。もちろんあります。

素そばではないですよ。ポークも乗っていますよ!(しかも思いやりの2切れですよ)

前衛・後衛とで、華麗なレジ捌きと袋詰め捌き。

 

何年先も続いて欲しいコンビニヤフソ

屋富祖の新名所、コンビニヤフソ、いかがでしたか?そそられましたか?家族でやっていらっしゃるので、それで顔を見せがてら来る地域の方も多いでしょうね。またこのスタイルのお店が、ディープなエリアの屋富祖にあるというのが嬉しい!良い意味で屋富祖らしさが満開で満開で。

ここからは僕の勝手な理想ですが、

ケンジ「おじさん!自分、小さい頃から通ってたケンジだけど覚えてる!?」
仲本さん「おぉ!ケンジ久しぶりだね!元気?」
ケンジ「元気だよ!おじさんも元気そうだね!ほら、この子、うちの息子。最近生まれたからビニヤフに連れて来たくて」
仲本さん「あら~おめでとう!だぁ、小松菜持って行きなさい!」

またひとつ、ここから人情物語が生まれることでしょう。

 

コンビニヤフソ

【営業】6:30~23:00(今後変更の可能性あり)
【住所】浦添市屋富祖3-4-1

 

ゲストライター

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ナガハマ ヒロキ
パーソナリティ・ライター。浦添市出身、1986生。現在レギュラーは、サンデーマグネット(日曜13時~13時20分・RBCiラジオ/コーナーレギュラー)・ラジオカーレポーター(ミュージックシャワー・あまくま訪問【月曜・金曜】シャキっとi【火曜】RBCiラジオ)。執筆媒体は、週刊レキオ(琉球新報副読紙)・沖縄タイムスプラス(沖縄タイムスWeb版)・おきなわマグネット・DEEokinawa・週刊ファミマガ等。司会業も絶賛稼働中。趣味は競馬と大相撲観戦。

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