- DEEokinawaトップ
- 特集
- 国宝「玉冠(たまのおかんむり)」はイルミネーションになるんじゃないか
国宝「玉冠(たまのおかんむり)」はイルミネーションになるんじゃないか
いきなりこんなタイトルで恐縮です。やんばるたろうです。
wikipedia「尚円王」より。頭にかぶっているのが玉冠(たぶん)
皆さんは琉球国王の冠「玉冠(たまのおかんむり)」をご存じでしょうか。この王の冠は琉球国王の即位儀礼などで着用されたもので、那覇市歴史博物館に収蔵されています。那覇市歴史博物館では年に二回特別展示が行われるのですが、レプリカは常設されているので見たことがある方もいらっしゃるかもしれません。
博物館内は撮影禁止なのでパンフレットから
この冠、黒地の布を張ったものに色とりどりの玉があしらわれたものなのですが、これを見たときにふと思ったんです。
「この玉が光ったらイルミネーションになるんじゃないか」
と。
そこで本日はクリスマスシーズンにもぴったり!玉冠をイルミネーション化してみようという企画です。
玉冠の土台を作る
というわけでまずは玉冠を作らないといけないのですが、僕は玉冠というものをつくったことがないので一体何から始めて良いのか全く分かりません。
普通のやつと金色のやつ買った
分からないなりに、とりあえず工作用の画用紙を買ってきました。
- まず頭が通る輪っかを作って
- 冠の形を作っていく
とりあえず、小学校の図化工作を思い出して工作用紙で形を作っていきます。小学校の図画工作って大人になってからは全く役に立たないように思いますが、いざ何かをつくるとなるといつも小学校の図画工作を思い出します。図画工作すごい。
出来上がった骨組みに黒い布を張っていきます。
ここまで全くノープラン
ちなみに僕はそんなに図画工作の成績は良くなかった気がします。案の定、布を張るあたりでめっちゃ苦戦しました。
きっと玉冠を作った職人は通知表の図画工作が5だったに違いない
玉冠は国王の冠なのできっと職人が作ってるんだと思うんですが、上の写真が僕の精一杯でした。それなりに形になってるのでよしとします。
イルミネーション部分を作る
続いて玉冠のメイン部分、イルミネーションを作っていきます。
市販のイルミネーションを購入することも考えたのですが、今回はArdiuno(アルドゥイーノ)というパソコンで制御をプログラムできるマイコンを使用することにしました。このArdiunoはパソコン上で簡単なプログラムを書いてマイコンに転送することで、色々なセンサーからの入力を検知したり、LEDやモーターなどを動かすことができるのです。
そして右のテープみたいなやつがフルカラーのLEDです。Ardiunoにパソコンからプログラムを書き込むことでLEDをどのタイミングで何色に光らせるのか指定することができます。
ここで那覇市歴史博物館からもらった玉冠のパンフを見てみると、玉冠の玉は合計7色。金だったり珊瑚だったりを使って様々な飾玉が配されているということらしいです。
RGBでそれぞれの飾玉の色を指定していく
具体的なプログラム部分は割愛しますが、LEDにも上記の色に対応するように色を指定していきます。まぁLEDなので表現できない色もあるわけで、金色→黄色、銀色→白色、透明色→白、黒→なしと置き換えています。
- プログラムを書き込んで
- LEDが光った!
割とスムーズにLEDを光らせることは成功しました。ここら辺まできてようやく形が見えてきた気がします。
テープ状のLEDをハサミで切って、コードをハンダ付けして上から金色の紙を貼り付けます。
LEDを王冠に貼り付けます。なんということでしょう。全然ノープランだったのに割とそれっぽいものが出来上がってしまいました。自分の才能が怖い…!
そして、完成までもう少し。玉冠には簪が刺さっているのですが、その部分をつくります。この簪、なんかスイッチぽいのでスイッチを仕込んでみます。
細かい配線をして…
玉冠(イルミネーション)完成!
玉冠(イルミネーション)を灯してみる
さて、出来上がった玉冠
さっそく電源を入れてみましょう。
…!
おお…!
ものすごくゴキゲンな玉冠が出来上がりました。
でも皆さんの中には「ただLEDが光ってるだけじゃん」とお考えの方もいらっしゃるかもしれません。そんな方は次の動画をご覧下さい。
この玉冠…
簪部分のスイッチはロータリーエンコーダーというやつです。
簪部分を回すことでイルミネーションの間隔を変える事ができるんです。どうですか?画期的だと思いませんか?
すごいものが出来上がった
というわけで「玉冠はイルミネーションになるんじゃないのか」という本日のテーマですが、予想に反して割とすごいものが出来上がりました。
まぁ、制作費もArdiunoが3000円くらい、フルカラーLEDも1mで3500円と制作費もすごいことになりましたが庶民の範囲内でなんとかなったかと思います。
ただ、一点この玉冠には難があって
かぶれない…!
僕の頭には小さすぎました。
さて、「玉冠はイルミネーションになるんじゃないのか」。とりあえず色々問題はあるものの冠は制作できました。
明日のコネタは玉冠を持って深夜の守礼門まで行ってきたのでその様子をお届けしたいと思います。