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石垣島のアンガマトゥズミ
旧盆も終わり、朝晩はすっかり秋めいてきたと思いましたが、日中はまだまだ暑い沖縄。
さて、旧盆中は県内各地で様々な行事がありました。
私は去年に引き続き、石垣島へ行ってアンガマを見てきました。
今回は去年見ることができなかったアンガマトゥズミをご紹介するのですが、その前にアンガマについて軽くおさらい。
アンガマは、ウシュマイとンミーがファーマー達を連れてグソーからやってきます。
招待された家庭をまわり、歌と踊りで御先祖様や精霊をもてなし、現世の人たちにも様々なこと教えてくれたりします。
見所はファーマーたちの踊りと、ウシュマイとンミーが見物客と繰り広げる問答。
ファーマー用の椅子が用意されていた
約40名のアンガマ隊
文章で説明してもよくわからないと思うので動画をご覧ください。アンガマの問答はこんな感じ。
たぶん提灯の釘?について質問したみたいです。聞き取るのが難しかった。
宮鳥御嶽
見に行ったのは、いしゃなぎら青年会のアンガマトゥズミ。いしゃなぎらは字石垣の青年会です。
アンガマトゥズミが行われたのは、石垣小学校の隣にある宮鳥御嶽(みやとりおん。ウタキではなく”おん”)。
宮鳥御嶽は由来記によると
“石城山に住んでいた3兄弟妹がここを御嶽として拝み始めると作物が豊かになった。すると人々は彼らを慕い、周りに住むようになった。そして人々が増え、石垣・登野城両村へと発展した。”
石垣四カ所村発祥の伝承を持つ御嶽で、いしゃなぎら(字石垣)青年会の豊年祭やアンガマトゥズミなどの年中行事の舞台でもあるそうです。
これは拝殿
左右に祭壇
境内は段差がある三つの領域に分かれています。拝殿がある一段目。拝殿裏の二段目。門とイビがある三段目。
一段上がると木造の門。さらに奥へ進むとイビがあります。
アンガマトゥズミの始まり
石垣島では旧盆のウンケー(石垣島ではソーロンのウクルピー)翌日、トゥズミというものが行われます。
トゥズミとは簡単に言うと納会みたいなもの。地元の人たちへのお披露目会といったところでしょうか。
他の青年会ではアンガマトゥズミの他に、イタシキバラ(獅子祭り)や、ススパーシ(獅子舞)が行われるところもあります。
アンガマトゥズミの始まりを告げるべく町内を練り歩いたアンガマ隊が
いよいよ三線と太鼓の音と共に御嶽にやってきた。
アンガマトゥズミでは、ファーマー達が花笠と顔を覆っていた布も外します。
普段のアンガマは夜行われるし、花笠と布で顔を隠しているので、すべて外すアンガマトゥズミは緊張するのではないでしょうか。
ここでもキチンと島ぞうりを脱ぎます
ウーートゥーートゥーーー
広い舞台で悠々と舞い踊る
緊張するよね
途中、青年会の出演者の挨拶も。出身地や踊った演目など。多くが高校生で半数くらいはいたと思う。
トゥズミは約2時間
通常、各家庭を回るアンガマは一軒約一時間くらい。
アンガマトゥズミでは全曲披露し全員が踊るので二時間くらい行われます。
もちろん問答もある
困るウシュマイ
途中、観客がウシュマイとンミーへ質問ができたのだが、誰も挙手せず。
そこで出てきたのが自治会長(シージャー)。
会長は八重山方言で質問(たぶん試した)したのだが、ウシュマイは難しい方言に困惑。
年配の方の方言は、まるで呪文のように聞こえた。
最後に青年会会長、ウシュマイとンミーが挨拶。そして面を外す時が!
....素顔は現地でご覧ください
外した...!
外した姿は、せひ現地へ行ってみてください。
これで旧盆の行事は全て終わり。
アンガマトゥズミは、その年のアンガマ総集編みたいな感じで全ての演目を見ることができます。
旧盆の3日間に石垣島へ行くときは、1日延長して4日目のトゥズミも見ることをオススメします。