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シーミー真っ只中の上間てんぷら店
沖縄県内では今月初旬頃まで、各地でシーミーが行われていました。
(當山家のシーミーにおじゃましてきた記事はこちらから)
そのシーミーに欠かせないものといえば、ご先祖様を敬う心とクワッチー(ご馳走)。
當山家のクワッチーはでーじ上等でした。(思い出しヨダレ)
當山家が「ここのがとっても美味しいから」と毎年重箱を注文しているのが、コザにある『上間てんぷら店』。
各家庭のシーミーを支えるお店の舞台裏を見てみたい!というわけで、上間てんぷら店さんを取材してきました。
(紹介していただいたクミさん、チカさん、ありがとうございます!)
コザの老舗てんぷら店
コザのゲート通り沿いにそびえ立つ巨大な黄色い看板が目印。きっとみんないちどは目にしたことがあるはず。
どうせならいちばん忙しい時の厨房の様子を見るべく、取材としては暴挙とも思えますがあえてシーミーのピーク日、それもお昼前におじゃましてきました。
- お店にどんどん吸い込まれていくお客さん
- 次から次へとひっきりなし
こちらが上間てんぷら店の二代目社長さん。クワッチー注文の電話対応中。
取材に訪れた旨を伝えると「ああ、勝手に撮って行ってね!」と笑顔を残し、疾風のごとく厨房の奥へと消えてしまわれました。さすがピーク日のピーク時間。ちなみに若くて男前でした。
ではいざ厨房へ潜入。
油断すると怪我するぜ
壁一面にびっしりと並んだ揚げ場。様々な種類のてんぷらが次々と油に投入されていきます。
あたり一面にふわ〜んと漂う香ばしい香り。
でもうっかり無防備に近づくとカメラのレンズが油まみれに、そして床の油で滑って転ぶ危険性あり。まさに油断大敵。
厨房と売り場をつなぐカウンター窓からてんぷらの売れ行きをつぶさにチェック。
種類を切らさないよう揚げる具材を調整しているようです。THE・職人。かっこいい。
- ウチャヌクずらり
- 田芋ずらり
積み上げられていた注文取り置き分。
謝花家は19,100円分のお買い上げ。なかなかの金額です。
厨房はひとつじゃない
道を挟んで向かい側、看板は出ていませんがこちらも上間てんぷら店の厨房。
三枚肉や昆布、ごぼうなどのおかずを仕込んでいました。
ずらりと並んだいくつものシンメーナーベを、笑顔がかわいいノブ子さんがひとりで仕切ります。
「味見してみる?」と三枚肉と昆布をおすそ分けしていただいたのですが、できたてほかほか、甘辛くてとっても美味!
しっかり味が染み込んでいるので冷めてからも美味しいはず。これはシーミーじゃなくても食べたくなるなあ。
できるだけ邪魔にならないよう少しだけお話を伺ってみると、なんとこの日は前日の夜中1時から勤務されているそう。そしてそのまま夜まで営業。そしてゴールデンウィークあたりまで週末はずっと繁忙期が続くそう。
1年でもっとも忙しい時期とはいえ本当に頭が下がります。
もうひとつの厨房。こちらではできあがったクワッチーをオードブル皿に詰めたり、太巻きをつくる作業が行われていました。
-
「取材?たいへんね〜」
いえいえ、おかあさんのほうがたいへんです!
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「取材?ご苦労さんだね!」
いえいえ、おとうさんこそおつかれさまです!
店舗と3箇所ある厨房あわせてこの日の従業員数はざっと25名程度。
みなさん早朝からの勤務で疲れているはずなのにとっても明るくてフレンドリー。
こんなふうに従業員が元気なお店はいいお店の証拠。忙しくも楽しく働いている様子が伝わってきました。
- 外にはクワッチー受け取り特設テントが
- リピーターも多いようです
とぶように売れていくお惣菜たち。
ちょうどお昼時と重なったのでシーミー用以外の通常のお弁当もどんどん売れていきます。
これがまた安くて美味しそうなのです。
バケツにまとめられた大量の天かす。どうするのでしょうか、これ。
というわけで結局お昼過ぎまで様子を見ていましたが、その間ずーっとお客さんが途切れることはなく注文品を受け取る人や直接買いに来る人で店内はごった返していました。大人気!
上間てんぷら店のみなさん、お忙しいなか取材ありがとうございました。
来年のシーミーもがんばってくださいね!