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幻の「第1回古宇利島マジックアワーRUN in 今帰仁村」を勝手に走ってみる
幻のマラソン大会
わるみ大橋の開通を記念して行われるはずだった「第1回古宇利島マジックアワーRUN in 今帰仁村」。
マラソン大会としては珍しい16:00のスタート。10㎞コースとハーフマラソンコース(21.0975km)があり、僕はハーフにエントリーしていました。
しかし3月11日。開催日前日に起こった東北地方太平洋沖地震により、コース近隣に津波警報が発令され、運営側の判断で残念ながら直前で中止になってしまいました。
中止はやむを得ない・・・。でも走りたかった・・・・。
走りたい。走ろうか。走ればいいじゃん。よし、走ろう!
勝手に開催!
ということで、開催予定日だった日から、約10日後。幻の「第1回古宇利島マジックアワーRUN in 今帰仁村」を勝手に走ってみることにしました。
スタート地点。もちろん誰もいません。正確なスタートラインもわからないので「とりあえずこの辺か?」というあたりに並んでみる。実際のプログラム通り16:00ジャストにスタートです!制限時間の3時間を超えたら、自主失格!
のどかな田園風景。ちなみにこの日は気温が20℃近くあり、すぐに汗だくに。
倒れても救護班はいません。
野菜の無人販売店。コース沿いでは普通のお店より数が多かったです。
コース中(たぶん)唯一の信号機。でも点滅。
直線が長い下り坂に入りました。折り返しコースなので、帰り道はここが上り坂に。
アバンギャルドな匂いのする喫茶ピカソの看板。行ってみたい。
分かれ道。およそマラソンコースっぽくない横道ですが、右に曲がるのが正解(のはず)
。
あれ?やっぱり間違ったか?と思うくらいな田舎道。道中、ほとんどがこんな風景です。
水分補給は自己責任で
当然ながらエイドステーションは無いので、自分で水分補給しないといけません。商店発見!
そして、実は買うものは決めてました。ここはやはりアレ!
「今帰仁村の名産、おっぱ牛乳ください!」
が、残念ながらおっぱ牛乳置いてないとのこと。何も買わずにお店を出ました。
また、無人販売が。横には「千両箱」が置かれてます。無防備過ぎです。
交差点だ!分かれ道だ!どっちに行けばいいの?
誘導員はいないので、自分で地図を見て確認です。パンフレットに載っているのは結構アバウトな地図で、どうにも確信が持てません。
た、たぶんこっち。もし間違ってたら時間と肉体に多大なダメージは必至。
第一の目的地「わるみ大橋」へ
- お!わるみ大橋が見えてきた!?
- とおもったら、「小橋」でした。
人だかりとアイスクリンのパーラーが!路肩に車が数台停まってます。
ついにわるみ大橋!
うお、絶景!遠くに古宇利大橋が見えます。今からあそこまで走しるんだ!そして戻ってくるんだ!
上から見下ろすと、ものすごい高さ。(行われるはずだった)このマラソン大会は去年12月に開通したこの橋の開通記念でもあったのです。
屋我地島で思わぬ拾い物
- そして次のエリア「屋我地島」へ。
- なんかひも状のものが落ちてるぞ。
へびさんでした。さすがヤンバル(?)。
屋我地島をヨタヨタと走っていたら気になる案内標識が。
「オランダ墓」DEE的に調査してみたいポイントですが、コースから外れるのでまた今度。
「運天原共同売店」ここでもおっぱ牛乳がないか探してみたのですが、やっぱり売ってませんでした。夕方だったので売り切れたのかな。
このあたりの民家ってやっぱ良いいな〜。コース沿いにはこんな沖縄独特の家が立ち並んでいて和みます。
農耕車に注意。ランナーは轢かれないように。
コウリブリッジ給水できませんっ
一直線の道。遠くに見えるのは、ついに古宇利島!古宇利大橋!
って、なんだこの坂道は!車で走ってると感じないのに、この橋かなり傾斜があります。手前の道が下ってるためか、壁に向かって走っていくかのよう。
そしてついに全長約2kmの古宇利大橋に突入。
走ってみると結構長い。海風もあり、けっこうな難関です。
古宇利島のビーチ。この時間帯になって残念ながら雲が出てきましたが、晴れた日の海の色は本当に美しいです。
そしてついに橋を渡りきりました!ここでちょうど10.5km。折り返し地点です。それにしてもこのレース「古宇利島」と大会名についているのに、当の古宇利島に上陸しないです。
来た道を逆に戻っていきます。なぜか戻りのほうが距離が長く感じます。今までになく、ヘロヘロな状態。のども渇いたし、お腹もすいた。
移動式パーラーが!「マンゴージュース」の文字に駆け寄るも、「450円」の価格に膝をつきました。財布の中には300円。予算足りない。
期待したマンゴージュースも飲めず。そして暑さのために軽く脱水状態になってきました。のどが痛い。
孤独のRunaway
去年のNAHAマラソンでは途切れることの無い沿道の応援と食い倒れるほどの差し入れを受け取り(「食い倒れNAHAマラソン2010」参照)、そんな温かい気持ちに背中を押してもらうことでやっと完走できた気がします。心が折れそうな時の「頑張れ〜!ファイトー!」の声援は、過酷なレースの疲れも吹き飛ばしてしまうのです。しかし今日は誰一人沿道から声をかけてくれる人はなく...。
- ・・・。
- ・・・。
ん?なんだあれ。色違いのツナギを着た男女が妙にハイテンションで騒いでいます。
こんなとこでヒッチハイカーか?
なんと!サプライズで応援に駆けつけてきてくれたDEE okinawaのスタッフたちでした!
って何その三月菓子(サングァチグヮーシ。ほぼサーターアンダギー)。のどカラッカラなんですけど!
おお、のどから手が出るほど欲しかったドリンク!って「ドクターペッパー」と「カフェラテ(しかもホット)」という、ランナー殺しな2択。悩みながらドクターペッパー受け取りました。
- そして、わるみ大橋に戻ってくるころには、急に日が暮れてきました。
- コース沿いに墓場が。時間帯はすでにアコークロー(昼と夜の境目)。
マジックアワー?
そしてついに、ゴール!
タイムは制限時間ギリギリの2時間51分30秒でした。自己ワーストの上、ハーフなのにフルマラソン並みの疲労を感じました。途中、どんどん日が暮れて、あたりが暗くなっていくのが怖かったです。あと、撮影用に首から提げてた一眼レフカメラが時間をおうごとに重くなり、僕の首を締め上げていきました。
何はともあれ、無事完走できました!やった〜!
で?
- 誰もいないリレートラック
- 誰もいない野球グラウンド
完走したのに、なんだろうこの寂しさは。
本当なら多くのランナーたちが歓声とともに迎え入れられるはずだったゴールアーチ。数々の出店が並んで、打ち上げが行われるはずだった会場はひっそりと静まり返っています。
「もしかしたらDEEのメンバーが先回りして、僕のゴールを迎え入れるべく待っていてくれているんじゃないか」という淡い幻想も闇夜に消えていきました。
何よりも、レース後半はどんよりした重い雲が空を覆っていて、どの時点でマジックアワーだったのかさっぱり分かりません。
教訓
マラソンイベントは、ランナーだけでなく運営や地域の皆さん、沿道で応援してくれている皆さんのおかげで成り立っている。
当然といえば当然な話です。むなしい想いを胸にひとり岐路に着きました。
家に着いたら届いていた参加賞。オリオンビールで一人祝杯をあげました。
古宇利島マジックアワーRUN、来年の開催がすでに決まってるようです。
絶対走るぞー!