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【勝手にカミガカリ】3日目(オホホ編)
今週は【勝手にカミガカリ】と題し、完全に乗っかった形でお送りする1週間。
DEEおきなわ編集部による「かみわざ?」をお楽しみください。
3日目です。
素晴らしかった KAMI・GAKARI への熱き想いを胸に、はりきって参りましょう。
昨日の記事がこの上なく神がかってただけに、正直言ってプレッシャーです。
さて、紙を使ってなにつくろう?
紙の工作と聞いてまっさきに頭に浮かんだのが、小学校の図工の時間に作った張り子のお面。
お面、いいんじゃない!? 制作費も安いし。
お面と決まればモチーフは何にしよう。
あんまり製作期間が無いから凝ったのできないしなー。うーん・・・。
!
お面のかたちを頭の中に描いていたらピーンときたのが。
オホホ
白いお面と黒い衣装 西表島で節祭 - 琉球新報(2007年11月17日)
このつるりとしたシンプルなフォルム。
まさに張り子のお面向きのお顔立ちではないか!
というわけで、張り子のオホホを作ってみることにしました。
まずは下調べ
オホホとは。
国の重要無形民族文化財に指定されている、西表島の祖内集落と干立集落で行われる節祭(シチ)。
今年の豊作に感謝し、来年の実りを祈る祭事です。
オホホはこの節祭の際、干立集落のみに登場する仮面神。白い異人風の面をつけたいでたちで、「オホホ、オホホ」と奇声をあげながらひょうきんなしぐさで人々の笑いを誘います。
ミルク(弥勒)とは対極の存在とされており、見物人の女性や子どもにちょっかいを出したり、札束をチラつかせて人の関心を引こうとしたりする道化役なんだそうです。
一応神様のくせになんと俗世的!イカす!
ということでモチベーションもあがったのでいざ製作開始。
余談ですが、「オホホ」でGoogle検索しようとしたら、
「オホホホホ 私の顔が見えませんわ」という候補が自動表示されました。なにこれ怖い。
張り子部分を作っていく
材料は風船、新聞紙、和紙、水のりなど。100円ショップで揃います。
あ、左上のチューハイは大人のオプションです。
1. 風船をふくらませます。
久しぶりに風船をふくらませたら自分の肺活量の退化に驚きました。ゼーハー。
2. 5cm×5cm角ぐらいにちぎった新聞紙を、水のりを溶いた水で濡らしながら風船にぺたぺた貼りつけていきます。
- 地味に面倒くさい作業
- 割れるなよ!絶対割れるなよ!(©ダチョウ倶楽部)
3. その上から同じぐらいの大きさにちぎった和紙をぺたぺた。これを2回ほど繰り返します。
4. 紙ねんどで鼻と口をつくります。固定のため、この上からも新聞紙と和紙をぺたぺた。
- 鼻、ちょっと盛りすぎたか
- たぶん「コー」って言ってますね
和紙を貼りつけるとき、「なんか薄くて頼りないなー。すぐ破れるし、新聞透けてるし。昔作ったのってこんなんだったっけ?」と考えていたところ、ハッと気づいちゃいました。
これ、和紙は和紙だけど半紙。習字紙。そら薄いわ。
そう、もっと分厚い障子紙みたいな和紙が必要だったのです。
このことに気づいたのは夜中・・・。締切りが迫るなか、翌日ダッシュで買いに走りました。
- THE・和紙!
- これこれ、この繊維質な感じ
繊維がしっかり絡んでくれてます。オホホの肌としても申し分ない白さ。
作業を繰り返すうち、紙を貼るスピードもクオリティも格段にアップしていく私。
オホホ張り子面職人になれるな、これ。
命を吹き込みます
5. 絵の具で眉、目、口に色を塗ります。
- すらすらっとね
- 寝起きのオホホ?
顔完成!
6. 全体をしっかり乾かします。
神様、除湿器の風を受けて全力乾燥中。
7. 中の風船を割り、半分に切ります。
- なんかごめんなさい
- 見事なたまご型です
9. 後ろにゴム紐をつけて完成!
- 「オホホ♪ オホホ♪」
- 横からのフォルムも完璧では無いでしょうか
せっかくなので衣装もなんとなくそれっぽい(白っぽい)のを着てみました。
「オホホホホ♪」
実験とまとめ
手近なところで飼い猫に札束をチラつかせてみます。
オータムジャンボが当たらなかったので札束は新聞紙です。
- 悪い感じを出すためにヤンキー座り
- さっそく来やがったな
「オホホホホホー!」(パシッ!)
札束で顔をはたいてみたら何故かゴロゴロ言い出しました。
さらに「もっと」と言わんばかりに札束に顔をスリスリしてきます。
お金では人の心は買えないと言うけれど、どうやら猫の心は買えるようです。
でもまわりに猫だけというのも悲しい人生なので、顔はオホホでも心はミルク様を目指そうと思いますよ。
「オホホ、オホッ?」